第100回日本医療機器学会大会

大会長挨拶

 

 
 

    大会テーマ

    未来への架け橋
     ー伝統と革新の融合ー

       第100回日本医療機器学会大会
       大会長    
       加藤 伸彦
       北海道情報大学 医療情報学部 医療情報学科
     准教授
   


 


 

 このたび、2025年6月に開催されます第100回日本医療機器学会大会の大会長を拝命いたしました、北海道情報大学医療情報学部の加藤伸彦でございます。100回を迎える伝統ある本学会の年次学術大会の大会長にご推挙いただきました学会理事、代議員、会員の皆様に、心より感謝申し上げます。また、長年にわたりお世話になっております本学会の大会運営に携わる責任の重さに身が引き締まる思いです。
第100回大会は、2025年6月12日(木)から14日(土)までの3日間、パシフィコ横浜・会議センターで開催予定です。
 今回の大会テーマは「未来への架け橋 - 伝統と革新の融合 -」です。これは、先人の偉業に敬意を表しつつ、未来に向けた新たな創造と具現化を目指し、本学会のさらなる発展を願ったものです。本学会がここまで発展し、100回という大きな節目を迎えることができましたのも、先人の研究者や技術者、企業の方々、そして日々医療現場で患者様の命を守る医療従事者の皆様の不断の努力と献身のおかげであります。私たちは、先人たちが築き上げた伝統と知識の基盤を受け継ぎ、新たな時代に向かって進化を続けていく責務があります。未来への架け橋を築くためには、先人たちが示してくれた「人間性」と「倫理」を重んじる姿勢を忘れず、最新技術を駆使しつつも、人間味あふれる医療を実現するための取り組みを続けることが私たちの使命であると考えています。
 本学会の理念は、「産学連携による医療技術、機器の改良開発並びに医療安全の発展に寄与することにより、医学、医療の質の向上を目指し、人類の健康と福祉に貢献する」ことであります。会員には、医師、看護師、臨床工学技士、滅菌技師/士、工学研究者、企業関係者など、幅広い分野・職種の方々が名を連ねております。私の専門分野は臨床工学ですが、本学会は、臨床工学技士にとっても単なる医療機器の保守管理に留まらず、向学心を持ち、さらにはマネジメント意識の高い臨床工学技士にとって沢山の知識や情報を得ることのできる最適な学会であります。
 本大会では、各領域からプログラム委員長として東北大学病院の江島豊先生、副委員長として旭川医科大学病院の林達哉先生、そして東京工科大学の田仲浩平先生にご尽力いただきます。
 本学会の演題は、基礎研究から開発に至るまで、病院、大学、企業、研究機関などから幅広い発表がなされる予定です。日常の医療現場の些細な経験や工夫が、今後の医療の革新に繋がるのであれば素晴らしいことだと思います。多くの演題のご応募をお待ちしております。
 最後に、私たちの未来への挑戦を象徴する言葉を一つご紹介いたします。偉大なる探検家であり、開拓者である松浦武四郎、彼は私の故郷である北海道に名を授けた人物でもありますが、彼の言葉に「道を切り拓く者こそが、未来を創る」というものがあります。本大会には、そのような心意気を持った多くの方々にご参加いただき、活発な発表や討論、情報交換がおこなわれ、明日からの医療の実践と研究に役立ち医療の発展への「未来への架け橋」となることを願っております。

 医療機器に求められる分野は広範囲にわたりますが、有意義な大会となるよう全力で取り組んでまいりますので、多くの皆様のご参加と演題発表を心よりお待ち申し上げます。