講演情報

[KSY4_03]理学療法をつなぐためのエンパワメント-生活期の立場から考える施設間連携の実際-

古川 博章 (訪問看護ステーションほっぷ)
略歴(主な学歴・職歴)
2008年3月  :広島県立保健福祉大学 保健福祉学部 理学療法学科 卒業
2008年4月  :洛和会音羽病院 リハビリテーション科
2013年4月  :洛和会丸太町病院 リハビリテーション科
2016年4月  :ふらむはぁと訪問看護・リハビリねっと綾部
2020年7月  :訪問看護ステーションほっぷ(現職)
関連資格
3学会合同呼吸療法認定士
認定理学療法士(地域理学療法)
日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー         
学術研究業績(主な論文・表彰・著書など)
在宅における筋萎縮性側索硬化症療養者の介護者支援に関する一考察 ~在宅サービス利用に抵抗感を示した一事例の振り返り~. 地域理学療法学, 2025.
 本邦において,団塊の世代が後期高齢者となる2025年以降から2040年に向けて,在宅医療の需要は増加することが予測されている.また,生産年齢人口の減少に伴い,医療機関における人材確保が困難となることも想定されている.このため,地域において必要な医療提供体制を確保していく観点から,2040 年頃の医療需要を見据えつつ,医療機関の役割分担や連携のあり方を整理し,地域全体として適切な医療提供体制を構築することを目的として,地域医療構想を推進する必要がある.特に多職種連携に係る取り組みは,在宅医療を担う関係者と入院医療を担う医療機関との連携において重要であり,今後在宅医療においては,退院後早期から,多職種の連携による支援が切れ目なく提供される体制を整えることが求められる(地域医療構想策定ガイドライン,厚生労働省).
 以上より,生活期リハビリテーション(以下,生活期リハ)において,回復期リハビリテーション(以下,回復期リハ)からの移行時には,円滑な施設間連携により対象者の在宅生活を支援する必要があると言える.しかし,令和元年度に通所・訪問リハビリテーションを対象に実施された調査では,医療機関からリハビリテーション実施計画書の提供を受けている割合は約3割との報告から,病期間で書面による情報提供は十分に行われていない可能性が示唆されている(通所・訪問リハビリテーションの目的を踏まえた在り方に関する調査研究事業報告書,2020).また,生活期リハの導入時において,どのような情報が有益であるか回復期リハに従事するセラピストと共有する機会は少ない.そこで,本シンポジウムでは回復期病院から退院して訪問リハを利用する脳出血の仮想事例を通して,生活期リハにおける介入の視点を共有する.また,回復期リハから生活期リハへの移行時に,必要とする情報や不足しやすい情報はどのようなものか例示することで,生活期リハと回復期リハの望ましい施設間連携とはどのようなものか議論する.