講演情報
[JO2-05]大殿筋活動向上を目的としたブリッジング動作とInternal Focusの有効性
*河野 尋輝1、北村 拓馬2、木村 智子3 (1. 京都下鴨病院、2. 西京都病院、3. 京都橘大学)
キーワード:
大殿筋、ブリッジング動作、Internal Focus
【はじめに、目的】
高齢者では抗重力活動不足に伴う円背姿勢や歩行能力低下など,日常生活に支障を来すことが増えてくる。股関節伸展に重要な役割を果たす大殿筋は,立ち上がりや歩行の推進などADL動作にも大きく関与することから,本筋活動を効率的に高めるトレーニングが臨床でも多く模索されている。従来のブリッジ動作は,大殿筋の筋活動量が不十分であることが明らかとされている。そこで,本研究では足部位置を低くしたFoot Bridge(FB)と,大殿筋へ意識を向けたInternal Focus(INT)を組み合わせたブリッジ動作の有効性を検証した。
【方法】
対象は健常男性21名とし,従来のブリッジ(B)もしくはFBを遂行させる際,大殿筋を意識しながら力を入れるよう指示する verbal command(VC)条件もしくは何も指示しないnon verbal command(NV)条件を組み合わせた4試行を設定し,各動作遂行時の筋活動量を測定した。対象筋は大殿筋,脊柱起立筋,半腱様筋とし,表面筋電図(EMG)にて最大随意等尺性収縮(MVIC)時に対する各試行遂行時の筋活動量の割合(%IEMG)を比較した。
【結果】
大殿筋活動はB+NV16.8%に対し,FB+NV43.9%,B+VC49.9%と足部の低位化やINT付加で高値を示し,特にFB+VCでは70.0%と他の3試行に比べ有意に高値を示した。また,脊柱起立筋もFB+VCで62.2%と高値を示した。一方,半腱様筋は全試行50%未満で,VC条件で増加したもののFBでは大きな変化を認めなかった。
【結論】
大殿筋活動は,足部位置を低くしたブリッジ動作に大殿筋へのINTを組み合わせたFB+VCが最も高値を示し,その値も70.0%と先行研究で報告されている片脚ブリッジにおける活動量(約61%)を大きく上回るものであった。従って,本トレーニングは高齢者などバランス能力が不十分な者であっても,高い筋活動を得ることができる有効な手段となり得ると考える。また,円背姿勢の運動連鎖で股屈曲位となり,股伸展時にハムストリングスの筋活動優位にて大殿筋活動が低下しやすい高齢者に対し,FB+VCでは半腱様筋の過剰筋活動を抑制し大殿筋活動を促通できる可能性も示された。さらに,歩行の立脚初期に大殿筋と協働して体幹前傾を制御する脊柱起立筋もFB+VCで高値を示したことから,筋力向上のみならず歩行に類似した筋活動パターンを獲得させる運動学習としての効果も期待されることから,本トレーニング方法は高齢者の歩行能力や立ち上がり動作改善にも有効となることが期待される。
【倫理的配慮、説明と同意】
対象者には,本研究の趣旨と内容について口頭にて説明を行い,得られたデータならびに個人情報は研究以外で使用することがないことを説明し,同意を得た上で研究を行った。
高齢者では抗重力活動不足に伴う円背姿勢や歩行能力低下など,日常生活に支障を来すことが増えてくる。股関節伸展に重要な役割を果たす大殿筋は,立ち上がりや歩行の推進などADL動作にも大きく関与することから,本筋活動を効率的に高めるトレーニングが臨床でも多く模索されている。従来のブリッジ動作は,大殿筋の筋活動量が不十分であることが明らかとされている。そこで,本研究では足部位置を低くしたFoot Bridge(FB)と,大殿筋へ意識を向けたInternal Focus(INT)を組み合わせたブリッジ動作の有効性を検証した。
【方法】
対象は健常男性21名とし,従来のブリッジ(B)もしくはFBを遂行させる際,大殿筋を意識しながら力を入れるよう指示する verbal command(VC)条件もしくは何も指示しないnon verbal command(NV)条件を組み合わせた4試行を設定し,各動作遂行時の筋活動量を測定した。対象筋は大殿筋,脊柱起立筋,半腱様筋とし,表面筋電図(EMG)にて最大随意等尺性収縮(MVIC)時に対する各試行遂行時の筋活動量の割合(%IEMG)を比較した。
【結果】
大殿筋活動はB+NV16.8%に対し,FB+NV43.9%,B+VC49.9%と足部の低位化やINT付加で高値を示し,特にFB+VCでは70.0%と他の3試行に比べ有意に高値を示した。また,脊柱起立筋もFB+VCで62.2%と高値を示した。一方,半腱様筋は全試行50%未満で,VC条件で増加したもののFBでは大きな変化を認めなかった。
【結論】
大殿筋活動は,足部位置を低くしたブリッジ動作に大殿筋へのINTを組み合わせたFB+VCが最も高値を示し,その値も70.0%と先行研究で報告されている片脚ブリッジにおける活動量(約61%)を大きく上回るものであった。従って,本トレーニングは高齢者などバランス能力が不十分な者であっても,高い筋活動を得ることができる有効な手段となり得ると考える。また,円背姿勢の運動連鎖で股屈曲位となり,股伸展時にハムストリングスの筋活動優位にて大殿筋活動が低下しやすい高齢者に対し,FB+VCでは半腱様筋の過剰筋活動を抑制し大殿筋活動を促通できる可能性も示された。さらに,歩行の立脚初期に大殿筋と協働して体幹前傾を制御する脊柱起立筋もFB+VCで高値を示したことから,筋力向上のみならず歩行に類似した筋活動パターンを獲得させる運動学習としての効果も期待されることから,本トレーニング方法は高齢者の歩行能力や立ち上がり動作改善にも有効となることが期待される。
【倫理的配慮、説明と同意】
対象者には,本研究の趣旨と内容について口頭にて説明を行い,得られたデータならびに個人情報は研究以外で使用することがないことを説明し,同意を得た上で研究を行った。
