講演情報
[KSY3_01]京都の小児理学療法は誰が支えるのか?―成人中心PTが抱える小児支援の課題と小児ネットワークの役割―
小橋 憲侍 (京都府立こども発達支援センター 診療課)

略歴(主な学歴・職歴)
2011年に理学療法士免許を取得し成人・小児領域で臨床経験を積む。2018年に発達障害認定PTを取得。同年より京都府立こども発達支援センターに勤務。小児に関わるPTを対象とした実地研修を提供し地域小児支援の専門性向上に寄与。京都府理学療法士会小児NWで研修会企画・計量分析を担い、京都府内の小児PTの卒後教育基盤の整備や地域連携強化に取り組む。日本小児理学療法学会所属。
2011年に理学療法士免許を取得し成人・小児領域で臨床経験を積む。2018年に発達障害認定PTを取得。同年より京都府立こども発達支援センターに勤務。小児に関わるPTを対象とした実地研修を提供し地域小児支援の専門性向上に寄与。京都府理学療法士会小児NWで研修会企画・計量分析を担い、京都府内の小児PTの卒後教育基盤の整備や地域連携強化に取り組む。日本小児理学療法学会所属。
本シンポジウムでは、京都府における小児理学療法提供体制の現状と、その基盤を形成してきた小児ネットワーク(以下:小児NW)の機能について検討する。理学療法士(以下:PT)の多くは成人領域を主たる実践領域としており、小児領域に関する体系的教育や臨床経験を得る機会は限られている。そのため、発達障害を含む多様な疾患を持つ小児に対する評価・介入・連携の各段階で困難が生じやすい構造的課題が存在する。さらに、府内には北部(丹後・中丹圏域)、中部(南丹圏域)、京都市、南部(乙訓・山城北・山城南圏域)という4つの区分があり、各中核拠点までの距離・地理的条件・医療資源の密度・訪問体制・都市近郊性などにより、小児PTの提供体制には明確な地域間格差が認められる。
京都府理学療法士会は2013年より小児NW活動を開始し、情報共有、意見交換、学習機会の提供を目的に継続的取り組みを展開してきた。ディスカッション型研修に加え、臨床実践に基づく小児事例検討会を実施し、病院、療育、訪問リハ、学校など、各領域のPTが領域横断的に議論できる場を形成している。
2020〜2023年の小児NW参加者アンケート自由記述をテキストマイニングにより分析した結果、「発達」「評価」「連携」「小児」「障害」などが高頻度語として抽出され、特に「発達障害×評価」の共起が顕著であった。さらに、年度別分析では、肢体不自由、訪問リハ、重症心身障害、環境調整、多職種連携など、関心領域の多様化が確認された。
これらの分析・地域状況の整理から、京都府における小児PTの主要課題として、①成人中心PT構造による専門性不足、②客観的評価の活用の遅れ、③多職種連携の調整役不足、④地域間格差が抽出された。小児NWはこれらの課題に対し、①顔の見える関係づくり、②発達障害・評価・連携に関する継続教育、③医療・福祉・教育を横断する地域連携基盤の形成、④事例検討会を通じた実践的学習機会の提供という四つの機能を果たしている。
本セッションでは、これまでの取り組みの総括に加え、実践報告者による症例を踏まえた報告を通じて、小児理学療法の質向上に向けた具体的課題と今後の展望を共有する。あわせて、小児領域を担うことのできるPTが増えていくことを望ましい方向性とし、その実現を後押しする学びを提示する。さらに、発達障害児へのPTの標準化、客観的評価の普及、地域における提供体制の均一化を図るため、小児NWを中心とした卒後教育の一層の強化を提案する。
京都府理学療法士会は2013年より小児NW活動を開始し、情報共有、意見交換、学習機会の提供を目的に継続的取り組みを展開してきた。ディスカッション型研修に加え、臨床実践に基づく小児事例検討会を実施し、病院、療育、訪問リハ、学校など、各領域のPTが領域横断的に議論できる場を形成している。
2020〜2023年の小児NW参加者アンケート自由記述をテキストマイニングにより分析した結果、「発達」「評価」「連携」「小児」「障害」などが高頻度語として抽出され、特に「発達障害×評価」の共起が顕著であった。さらに、年度別分析では、肢体不自由、訪問リハ、重症心身障害、環境調整、多職種連携など、関心領域の多様化が確認された。
これらの分析・地域状況の整理から、京都府における小児PTの主要課題として、①成人中心PT構造による専門性不足、②客観的評価の活用の遅れ、③多職種連携の調整役不足、④地域間格差が抽出された。小児NWはこれらの課題に対し、①顔の見える関係づくり、②発達障害・評価・連携に関する継続教育、③医療・福祉・教育を横断する地域連携基盤の形成、④事例検討会を通じた実践的学習機会の提供という四つの機能を果たしている。
本セッションでは、これまでの取り組みの総括に加え、実践報告者による症例を踏まえた報告を通じて、小児理学療法の質向上に向けた具体的課題と今後の展望を共有する。あわせて、小児領域を担うことのできるPTが増えていくことを望ましい方向性とし、その実現を後押しする学びを提示する。さらに、発達障害児へのPTの標準化、客観的評価の普及、地域における提供体制の均一化を図るため、小児NWを中心とした卒後教育の一層の強化を提案する。
