講演情報
[JP-03]腰椎可動性に対する拡散型体外衝撃波療法の即時効果および腰痛の有無による違い
*吉野 友菜1、西村 卓朗1、齊藤 杏美1、代田 翔梧1、松田 恵大1、山本 美華1、割出 早稀1、宮地 諒1 (1. 北陸大学)
キーワード:
腰椎、体外衝撃波、可動性
【はじめに、目的】
腰椎の可動性は日常生活動作やスポーツ活動など様々な動作に不可欠である.腰部脊柱起立筋(LES)の筋硬度の増加は,腰椎の可動性低下に関与する要因の一つであり,それに対する効果的な介入が求められている.近年,腰痛に対する拡散型体外衝撃波療法(rESWT)の効果が報告されているが,腰椎可動性に対する効果や関連する生理学的変化,およびその効果が腰痛の有無によって異なるのかについては十分に検討されていない.したがって,本研究の目的は,運動療法とrESWTの併用が腰椎可動性に及ぼす即時効果と,その効果が腰痛の有無によって異なるのかを,LESの生理学的変化と併せて明らかにすることである.
【方法】
対象は,大学生53名(男性23名,女性30名,年齢19.9±0.9歳)とした.研究デザインは単盲検無作為化比較試験とし,併用群と運動療法群の2群に無作為に割り付けた.両群に対して,LESのストレッチングや拮抗筋の活性化を中心とした運動療法を行った.さらに,併用群ではLESに対するrESWTを実施した.測定は介入の直前・直後に実施した.測定項目は,体幹前屈時の腰椎最大屈曲角度,LESの筋活動,LESの筋硬度,LES圧痛閾値,腰痛の程度とした.腰椎最大屈曲角度の測定には慣性センサ(AMWS020,ATR-Promotions)を使用した.LESの筋活動の指標として,表面筋電計(TS-MYO,トランクソリューション)を使用し,体幹前屈時のLESの活動比(屈曲相/停止相)を算出した.LES の筋硬度は,6–15 MHz のリニアプローブを備えた超音波画像診断装置(LOGIQ P10,GE Healthcare)を用い,剪断波エラストグラフィにて計測した.測定部位は,第4腰椎高位の最長筋とし,剪断弾性率を筋硬度の指標とした.LESの圧痛閾値は,デジタルフォースゲージ(AMF-300)を用いて計測した.
統計解析には,群,時期,腰痛の有無を固定効果とする3要因の線形混合モデルを使用した.有意水準は5%とした.
【結果】
腰椎最大屈曲角度では,腰痛の有無×時期にのみ有意な交互作用がみられた(p=0.011).また,LESの筋活動のみ,群×時期の有意な交互作用がみられた(p=0.037).
【結論】
運動療法とrESWT併用はLESの筋活動に即時的な影響を及ぼす可能性があるが,腰椎可動性の即時的改善を目的とした臨床的意義は限定的である可能性がある.
【倫理的配慮、説明と同意】
本研究は,対象者に事前に研究の目的,内容などを十分に説明し,参加の同意署名を得た上で実施した.本研究は,北陸大学倫理委員会の承認を得て行った(承認番号:2025-18).
腰椎の可動性は日常生活動作やスポーツ活動など様々な動作に不可欠である.腰部脊柱起立筋(LES)の筋硬度の増加は,腰椎の可動性低下に関与する要因の一つであり,それに対する効果的な介入が求められている.近年,腰痛に対する拡散型体外衝撃波療法(rESWT)の効果が報告されているが,腰椎可動性に対する効果や関連する生理学的変化,およびその効果が腰痛の有無によって異なるのかについては十分に検討されていない.したがって,本研究の目的は,運動療法とrESWTの併用が腰椎可動性に及ぼす即時効果と,その効果が腰痛の有無によって異なるのかを,LESの生理学的変化と併せて明らかにすることである.
【方法】
対象は,大学生53名(男性23名,女性30名,年齢19.9±0.9歳)とした.研究デザインは単盲検無作為化比較試験とし,併用群と運動療法群の2群に無作為に割り付けた.両群に対して,LESのストレッチングや拮抗筋の活性化を中心とした運動療法を行った.さらに,併用群ではLESに対するrESWTを実施した.測定は介入の直前・直後に実施した.測定項目は,体幹前屈時の腰椎最大屈曲角度,LESの筋活動,LESの筋硬度,LES圧痛閾値,腰痛の程度とした.腰椎最大屈曲角度の測定には慣性センサ(AMWS020,ATR-Promotions)を使用した.LESの筋活動の指標として,表面筋電計(TS-MYO,トランクソリューション)を使用し,体幹前屈時のLESの活動比(屈曲相/停止相)を算出した.LES の筋硬度は,6–15 MHz のリニアプローブを備えた超音波画像診断装置(LOGIQ P10,GE Healthcare)を用い,剪断波エラストグラフィにて計測した.測定部位は,第4腰椎高位の最長筋とし,剪断弾性率を筋硬度の指標とした.LESの圧痛閾値は,デジタルフォースゲージ(AMF-300)を用いて計測した.
統計解析には,群,時期,腰痛の有無を固定効果とする3要因の線形混合モデルを使用した.有意水準は5%とした.
【結果】
腰椎最大屈曲角度では,腰痛の有無×時期にのみ有意な交互作用がみられた(p=0.011).また,LESの筋活動のみ,群×時期の有意な交互作用がみられた(p=0.037).
【結論】
運動療法とrESWT併用はLESの筋活動に即時的な影響を及ぼす可能性があるが,腰椎可動性の即時的改善を目的とした臨床的意義は限定的である可能性がある.
【倫理的配慮、説明と同意】
本研究は,対象者に事前に研究の目的,内容などを十分に説明し,参加の同意署名を得た上で実施した.本研究は,北陸大学倫理委員会の承認を得て行った(承認番号:2025-18).
