講演情報
[KP_08]多職種連携による嚥下体操の標準化と実践
-回復期リハビリテーション病棟での取り組み-
*小関 康春1、前川 大史1、亀山 あかね1 (1. 洛和会音羽病院)
キーワード:
嚥下体操、多職種連携、回復期リハビリテーション病棟
【背景】回復期リハビリテーション病棟(以下、回リハ病棟)では嚥下障害を有する患者が多く、誤嚥性肺炎はADL改善の阻害や入院期間の延長につながる重要な合併症である。嚥下障害に対しては主に言語聴覚士が専門的介入を担うが、嚥下体操は食物を用いずに口腔・咽頭・頸部筋群を動かす間接訓練であり、誤嚥リスクを有する患者に対しても多職種で実施可能な介入として報告されている。さらに、嚥下体操は唾液分泌量や開口度、反復唾液嚥下テストの改善をもたらし、摂食嚥下機能の向上に寄与することが示されている。また、誤嚥は食事開始直後、特に「ひと口目」に生じやすいとされており、食事前に嚥下体操を実施することでその予防が期待される。そこで本報告では、当院回リハ病棟における多職種連携による嚥下体操の標準化と実践について報告する。
【方法】対象は、摂食機能療法を算定している患者を中心に選定した。全身状態が不安定な症例、重度認知症例、座位保持困難症例は除外した。昼食前の11時30分頃から約10分間、週3回、デイルームにて実施した。実施は看護師および看護補助スタッフとし、言語聴覚士、理学療法士が連携して支援した。運動内容は、言語聴覚士が藤島式嚥下体操を基盤に構成し、「らくの助音頭」に合わせて実施できる動画を作成した。内容は深呼吸、頸部体操、口腔体操、舌体操を基本とし、各体操の間に「パ・タ・カ・ラ」の発声練習を取り入れた。また、理学療法士は体幹の左右傾斜や足底接地を確認し、安定した座位姿勢の指導を行った。
【結果】2026年6月より開始した代表的な症例について、参加回数、FIM(食事項目)、FILS、食形態、誤嚥性肺炎の有無を評価項目として確認した。
【考察】本取り組みでは、言語聴覚士が作成した動画を活用することで、多職種が同一の方法で関与できる仕組みを構築できた点に意義がある。さらに、理学療法士が座位姿勢や体幹アライメント、足底接地を調整することで、咳嗽や喀痰排出に必要な姿勢の構築が可能となった点も、本取り組みの重要な成果である。
【まとめ】嚥下体操は、食事前に嚥下関連器官を賦活し、唾液分泌や口腔・咽頭機能の準備、食事への意識づけを促す安全な食前介入として有用である。一方で、誤嚥性肺炎の予防効果については嚥下体操単独で判断するのではなく、口腔ケア、姿勢調整、食形態の工夫、食事介助、個別評価を含めた包括的介入として捉える必要がある。今後は対象症例を拡大し、介入前後の比較や参加率を検討することで、臨床的有用性をさらに明確にしていきたい。
【倫理的配慮、説明と同意】
本取り組みの実施にあたり、対象者にはヘルシンキ宣言に基づき、目的および方法、取り組みへの参加による利益・不利益,リスクについてについて口頭および書面で十分に説明した。その後に同意が得られた者を対象症例とした。
【方法】対象は、摂食機能療法を算定している患者を中心に選定した。全身状態が不安定な症例、重度認知症例、座位保持困難症例は除外した。昼食前の11時30分頃から約10分間、週3回、デイルームにて実施した。実施は看護師および看護補助スタッフとし、言語聴覚士、理学療法士が連携して支援した。運動内容は、言語聴覚士が藤島式嚥下体操を基盤に構成し、「らくの助音頭」に合わせて実施できる動画を作成した。内容は深呼吸、頸部体操、口腔体操、舌体操を基本とし、各体操の間に「パ・タ・カ・ラ」の発声練習を取り入れた。また、理学療法士は体幹の左右傾斜や足底接地を確認し、安定した座位姿勢の指導を行った。
【結果】2026年6月より開始した代表的な症例について、参加回数、FIM(食事項目)、FILS、食形態、誤嚥性肺炎の有無を評価項目として確認した。
【考察】本取り組みでは、言語聴覚士が作成した動画を活用することで、多職種が同一の方法で関与できる仕組みを構築できた点に意義がある。さらに、理学療法士が座位姿勢や体幹アライメント、足底接地を調整することで、咳嗽や喀痰排出に必要な姿勢の構築が可能となった点も、本取り組みの重要な成果である。
【まとめ】嚥下体操は、食事前に嚥下関連器官を賦活し、唾液分泌や口腔・咽頭機能の準備、食事への意識づけを促す安全な食前介入として有用である。一方で、誤嚥性肺炎の予防効果については嚥下体操単独で判断するのではなく、口腔ケア、姿勢調整、食形態の工夫、食事介助、個別評価を含めた包括的介入として捉える必要がある。今後は対象症例を拡大し、介入前後の比較や参加率を検討することで、臨床的有用性をさらに明確にしていきたい。
【倫理的配慮、説明と同意】
本取り組みの実施にあたり、対象者にはヘルシンキ宣言に基づき、目的および方法、取り組みへの参加による利益・不利益,リスクについてについて口頭および書面で十分に説明した。その後に同意が得られた者を対象症例とした。
