講演情報
[JEX2-02]頸部痛に対する徒手理学療法の実践ー包括的な介入のためにー
亀尾 恭平 (医療法人社団順和会 下鴨リハビリテーションクリニック)

<略歴>
2009年 愛媛十全医療学院 理学療法学科 卒業
2009年 医療法人仁勇会三津整形外科 リハビリテーション科 入職
2024年 サラゴサ大学大学院(スペイン)徒手理学療法 修士課程修了
2026年 医療法人社団順和会下鴨リハビリテーションクリニック
理学療法部 入職
<関連資格>
OMPT(運動器徒手理学療法認定士)
認定理学療法士(徒手理学療法)
<学術研究業績>
第29回愛媛県理学療法士学術集会 学会長賞
2009年 愛媛十全医療学院 理学療法学科 卒業
2009年 医療法人仁勇会三津整形外科 リハビリテーション科 入職
2024年 サラゴサ大学大学院(スペイン)徒手理学療法 修士課程修了
2026年 医療法人社団順和会下鴨リハビリテーションクリニック
理学療法部 入職
<関連資格>
OMPT(運動器徒手理学療法認定士)
認定理学療法士(徒手理学療法)
<学術研究業績>
第29回愛媛県理学療法士学術集会 学会長賞
頚部痛やそれに伴う障害は,現代社会において広く認められる症状である.Years lived with disabilityは全疾患中で4位,年間有病率は平均37.2%との報告があり,再発率や慢性化率が高いことも報告されている.また頚部痛は社会的および職業的な制約を生じQOLの低下にも影響するため,公衆衛生上でも大きな課題となっている.
頚部痛に対する一般的な理学療法として,運動療法,トレーニング,エクササイズ,徒手理学療法,教育や自己管理,心理学的介入など包括的な理学療法プログラムが行われている.その中で,適切な理学療法介入を導くための方法として,患者の症状や理学療法士による評価に基づいて患者をサブグループに分類するTreatment Based Classification system(以下TBC)が提唱されてきた.TBCの使用によって一定の効果を上げることが可能であったという報告もあり,その使用は有益であると考えらえてきた.
しかし近年のレビューにおいて,TBCの使用による効果は限定的(疼痛に対する短期的な有効性のみ)であることが示されており,一部の著者はその臨床的有用性に疑問を呈している.その要因として,現存するほとんどの分類システムが生物医学的要因のみに基づいたものであり,疼痛科学に関する現代的な理解と整合していないこと,心理社会的要因が組み込まれていないことが挙げられている.
そこで現在では,TBCの限界を克服するためのフレームワークとして,Pain and Disability Drivers Management model(以下PDDM)が開発されている.PDDMは2017年に初めて提唱され,腰痛患者の特性に合わせて開発,検証されてきた.さらに,頚部痛を伴う疾患には,腰痛とは異なる独自の特徴や特定の予後因子があることから,このモデルを頚部痛患者の特性に合わせて適応させたPDDM-NPが開発された.PDDM-NPは「Nociceptive Pain Drivers」、「Nociplastic Pain Drivers」、「Drivers Related to Neuropathic Pain」、「Comorbidity Drivers」、「Cognitive-Emotional Drivers」、「Environmental or Lifestyle Drivers, and Social Determinants of Health」という6つの領域に分類され,さらに合計70の要素を含んで構成されている.このモデルを使用することで,患者の痛みをより多角的に把握し、生物心理社会的アプローチに基づいた包括的な介入を支援することが可能となることから,今後の使用が推奨される.
本発表では,個人要因を重視した徒手理学療法を実施するための枠組みとして,従来のTBCからPDDMへの発展,さらに頚部痛に特化したPDDM-NPについて,その概要と臨床での活用方法を紹介し,今後の臨床の一助としたい.
頚部痛に対する一般的な理学療法として,運動療法,トレーニング,エクササイズ,徒手理学療法,教育や自己管理,心理学的介入など包括的な理学療法プログラムが行われている.その中で,適切な理学療法介入を導くための方法として,患者の症状や理学療法士による評価に基づいて患者をサブグループに分類するTreatment Based Classification system(以下TBC)が提唱されてきた.TBCの使用によって一定の効果を上げることが可能であったという報告もあり,その使用は有益であると考えらえてきた.
しかし近年のレビューにおいて,TBCの使用による効果は限定的(疼痛に対する短期的な有効性のみ)であることが示されており,一部の著者はその臨床的有用性に疑問を呈している.その要因として,現存するほとんどの分類システムが生物医学的要因のみに基づいたものであり,疼痛科学に関する現代的な理解と整合していないこと,心理社会的要因が組み込まれていないことが挙げられている.
そこで現在では,TBCの限界を克服するためのフレームワークとして,Pain and Disability Drivers Management model(以下PDDM)が開発されている.PDDMは2017年に初めて提唱され,腰痛患者の特性に合わせて開発,検証されてきた.さらに,頚部痛を伴う疾患には,腰痛とは異なる独自の特徴や特定の予後因子があることから,このモデルを頚部痛患者の特性に合わせて適応させたPDDM-NPが開発された.PDDM-NPは「Nociceptive Pain Drivers」、「Nociplastic Pain Drivers」、「Drivers Related to Neuropathic Pain」、「Comorbidity Drivers」、「Cognitive-Emotional Drivers」、「Environmental or Lifestyle Drivers, and Social Determinants of Health」という6つの領域に分類され,さらに合計70の要素を含んで構成されている.このモデルを使用することで,患者の痛みをより多角的に把握し、生物心理社会的アプローチに基づいた包括的な介入を支援することが可能となることから,今後の使用が推奨される.
本発表では,個人要因を重視した徒手理学療法を実施するための枠組みとして,従来のTBCからPDDMへの発展,さらに頚部痛に特化したPDDM-NPについて,その概要と臨床での活用方法を紹介し,今後の臨床の一助としたい.
