第95回日本寄生虫学会大会

大会長挨拶

第95回日本寄生虫学会大会開催にあたって

このたび、2026年3月20日から22日にかけて、第95回日本寄生虫学会大会を北里大学相模原キャンパスにて開催いたします。創設以来95年の歩みを重ねてきた本学会の歴史において、北里大学が初めて開催の舞台となることは、誠に光栄であり、大きな責任を感じております。

本大会のテーマは「Global時代のパラサイトロジー:協働と革新で創る未来」です。寄生虫学は人類史を通じて人々の健康と深く関わり、感染症対策や疾病制御の基盤として重要な役割を果たしてきました。現代においては、寄生虫症や感染症の課題が地球規模で複雑化・多様化し、研究と対策には学際的視点や国際的協力が不可欠な要素となっています。本大会は、基礎生物学から臨床・公衆衛生・創薬・生態学に至る幅広い研究成果を共有し、研究者・医療従事者・若手研究者が活発に議論を交わすことで、新たな学問の潮流を切り拓く場となることを目指しております。

学校法人北里研究所は、医学部・獣医学部をはじめとする学部・大学院および病院群を擁し、幅広い医療・生命科学分野を統合した教育・研究体制を構築する生命科学の総合大学です。創設者・北里柴三郎博士の精神を受け継ぎ、野口英世博士との歴史的交流をはじめ、国際協力を基盤とした研究・教育の伝統を有し、研究のさらなる強化と国際化の推進に注力してきました。本大会では、ガーナ大学に設置された北里・野口感染症研究開発センターの活動を紹介し、グローバルな感染症研究拠点としての役割を議論するシンポジウムを開催し、寄生虫学の未来を国際的視点から展望します。

本大会は、95年にわたり築かれてきた学会の歴史を礎とし、次世代に向けた研究交流の新たな地平を切り開く節目の機会となります。多彩なシンポジウムや特別講演、若手研究者の育成を目的とした企画を充実させ、国内外の参加者にとって有意義で交流の輪が広がる三日間となるよう、鋭意準備を進めております。寄生虫学の新たな展望を世界に向けて発信し、多様な研究者が交わる場を創出できることを願い、皆様の積極的なご参加とご発表を心よりお待ち申し上げます。

大会ロゴ

第95回日本寄生虫学会大会

大会長 辻 尚利

北里大学医学部 寄生虫学・熱帯医学


サブロゴ