講演情報
[II-JS-1]FALDの診断基準
○徳原 大介 (和歌山県立医科大学 小児科)
キーワード:
FALD、診断基準、肝線維化
フォンタン術後の遠隔期には、肝うっ血を背景とした肝線維化の進展や肝癌を伴うフォンタン術後肝合併症(FALD)がみられることがわかり、その診断や治療の方法の確立が重要な課題である。FALDに対して循環器・肝臓分野の専門医が連携して取り組むべく、日本小児循環器学会・日本肝臓学会・日本成人先天性心疾患学会の3学会が合同でFALD診断基準の作成を進めてきた。FALDの診断基準においては、FALDを広く拾い上げること、線維化進展に関与すると推定されるマーカーを加え、煩雑でなく汎用性があることに留意した。また、肝線維化の進行に伴って肝癌や肝関連イベント(食道胃静脈瘤など)の増加を認めるため、FALDにおいてより進行した例をAdvanced FALDとして定義し、その診断基準も作成した。本講演ではFALDならびにAdvanced FALDの診断基準について、具体例を示しながら解説する。