セッション詳細

【オンデマンドシンポジウム9】自然と歩いて暮らせる健幸まちづくりにおける公共交通政策の重要性

座長:大久保一郎(茅ヶ崎市保健所)
   久野 譜也(筑波大学大学院人間総合科学学術院/内閣府SIP プログラムディレクター)
スマートウエルネスシティ首長研究会加盟自治体では、個人への介入による政策効果の限界から、このまちに住むだけで健康になるまちづくりを推進してきた。これを推進するために、各自治体では保健部局のみの対応では不十分であることから、横断的な施策の展開が必須である。
近年、公共交通の利便性向上を図る国土交通省の共創MaaSなどの都市施策を健康施策と一体的に展開する自治体が増え出している。さらに、内閣府SIP(戦略的イノベーション創造プログラム)においては、自動走行低速モビリティを高齢者の介護予防・生きがい創出等に資する外出促進や包摂性向上の観点から活用する社会実験が開始されている。
そこで本セッションでは、狭義の「健康政策」から脱却し、健康日本21(第三次)に新たに取り入れられた「自然に健康になれる環境づくり」に象徴される広義の「健幸」づくりのエビデンス&エピソードを産官学の立場から紹介する。
具体的には、公共交通を健幸施策に組み入れた事例や健康面のエビデンス、乗り換え時間という不便さを楽しい時間・コミュニティの醸成等に転換する時間消費機能を持つモビリティハブの考え方、そしてコンサルティングの中で蓄積してきた自然と歩いてしまう健幸まちづくりの科学知&経験知とともに、自動走行低速モビリティや遊歩道の整備、居場所づくり・人づくりなどを一体的に展開する自治体の事例などをもとに議論する。
高齢化の伸展や免許返納等による影響から公共交通等のニーズがむしろ高まっている一方で、従来の運営では経営困難な公共交通や健幸を支える移動支援を人口減少社会の中でどのように展開するかを軸に、ゼロ次予防のための社会技術のヒントを探る。

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[オンデマンドシンポジウム9-1]人が自然と歩いてしまう環境とは

*塚尾 晶子1 (1. つくばウエルネスリサーチ)

[オンデマンドシンポジウム9-3]なぜ、公共交通政策が健幸まちづくりの推進に必要なのか

*谷口 綾子1 (1. 筑波大学)

[オンデマンドシンポジウム9-4]時間消費機能を持つモビリティハブはコミュニティの再生に貢献する

*安藤 章1 (1. 日建設計総合研究所)