講演情報
[P002A [発表後半]]断層ダメージゾーン内部のRQD分布が原位置岩盤の差応力場に与える影響
○島田 航資1[修士課程]、才ノ木 敦士1、椋平 祐輔2、朝比奈 大輔3、伊藤 高敏4 (1. 熊本大学、2. 東北大学、3. 産業技術総合研究所、4. 深田地質研究所)
キーワード:
断層ダメージゾーン、応力の不均質性、コア変形法、応力集中、誘発地震
近年、地熱発電やCCS、資源開発などの大深度地下開発において、断層破砕帯の力学的・水理的特性の把握は重要な課題となっている。断層は地下流体の移動経路となるだけでなく、応力再分布や誘発地震の発生にも深く関与するため、その内部状態を適切に評価する必要がある。本研究では、断層コアとダメージゾーンから構成される不均質な断層破砕帯を対象とし、コア変形法(DCDA)を用いて差応力を算出することで、破砕帯内部の応力状態の不均質性を評価した。その結果、き裂の発達や変成作用によって岩盤の内部構造が変化し、差応力分布に顕著なばらつきが生じることが確認された。特に、断層コア周辺の脆弱化した岩盤から剛性の高い周辺岩盤へ応力が再配分・集中している可能性が示唆された。また、その影響は断層破砕帯内部にとどまらず、周辺岩盤にも及んでいることが明らかとなった。現時点では測定地点が限定されているため、今後は測定範囲を拡張し、破砕帯内外における応力状態を詳細に検討する必要がある。
