講演情報

[P019B [発表前半]]塩化物添加による貴金属浸出への影響

○東 大翔1[修士課程]、荒川 和也1,2、柴山 敦1 (1. 秋田大学、2. DOWAメタルマイン株式会社)

キーワード:

リサイクル製錬、湿式製錬、貴金属、塩化物

廃電子基板等を原料とするリサイクル製錬では金や白金等の貴金属を含む硫酸浸出残渣が発生する。この残渣は現在乾式によって処理されている。乾式は排水が発生しない利点があるが一次回収率の低さや煙灰発生が課題であり、湿式への転換が求められている。しかし、湿式法では種々の元素を溶かすにあたり残渣中の多量の銀による塩酸消費が課題となる。本研究では塩酸濃度を抑えるために、塩化リチウム、塩化マグネシウム、塩化鉄(III)などの塩化物を用いて浸出試験を実施した。塩化物が貴金属の浸出挙動に及ぼす影響を調査し、最適条件の解明を試みた。実験の結果、0.65 mol/L塩酸単独での金の浸出率は約35%であったが、各塩化物の添加により浸出率は大幅に向上した。特に塩化物を3 mol/L添加した際には金の浸出率が70%以上にとなり、他貴金属の浸出率も上昇した。一方で、塩化物種によっては浸出率が伸び悩む貴金属も存在した。この結果に基づき、種々の塩化物添加に伴う浸出率抑制のメカニズムの解明と、貴金属分離回収プロセスの構築を試みた。