講演情報
[P061C [発表前半]]電気炉酸化スラグを用いたミネラルカーボネーションおよびクロム除去の統合プロセス検討
○仁田 光一1[修士課程]、髙谷 雄太郎1 (1. 東京大学大学院)
キーワード:
電気炉酸化スラグ、ミネラルカーボネーション、焙焼、クロム除去
2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、CO₂を安定な炭酸塩として固定するミネラルカーボネーション(MCT)が注目されている。電気炉酸化スラグはCaやMgを多く含みMCTの材料として有望である一方、有害元素であるCrを含むことが利用拡大の課題となっている。本研究では、電気炉酸化スラグを対象に、Cr除去とCO₂固定を同時に達成する統合プロセスの構築を目的とした。前処理として粉砕および500-900度での焙焼、NaOHを5wt%から40wt%添加し焙焼等を行ったものを実験試料として用いてCO₂圧入下で炭酸化試験を実施した。さらに、ICP-OES、TOC、XRDなどの分析結果に基づきCr溶出挙動およびCO₂固定量を検討した。その結果、通常焙焼のみではCr溶出はほとんど進行しなかったが、NaOHを添加して焙焼することでCr溶出量が大幅に増加した。また、NaOH添加条件では炭酸塩生成に伴うCO₂固定量の増加も確認された。以上より、NaOH添加焙焼はスラグ中Crの存在形態を変化させ、Cr除去に有効であるとともに、スラグのCO₂固定能力を向上させる可能性が示された。
