講演情報

[P064C [発表後半]]シュベルトマナイト中の硫酸イオン含有量がヒ素収着に及ぼす影響

○中村 碧1[修士課程]、淵田 茂司1 (1. 東京海洋大学)

キーワード:

シュベルトマナイト、ヒ素、硫酸、酸性坑廃水、吸着

鉱山で発生する酸性坑廃水(< pH 3)には,鉄やヒ素などの有害元素や高濃度の硫酸が含まれることが多く,有害元素の除去反応に影響する可能性がある。ここに第二鉄イオンが存在すると,硫酸塩鉱物のシュベルトマナイト(Fe8O8(OH)8−2x(SO4)x・nH2O (1 < x < 1.75))が準安定相として生成される。シュベルトマナイトはおもに構造中の硫酸イオンとの置換によりヒ素を取り込むことが知られ,ヒ素除去材としての利用が検討されてきた。また,その物理化学的特性は硫酸イオンの含有量(1 < x < 1.75)によって変化すると考えられる。そこで本研究では,シュベルトマナイトのヒ素吸着材としての二次利用に向け,異なる硫酸イオン含有量のシュベルトマナイトを合成し,ヒ素(As(V))収着能への影響を評価した。pH 3-6でAs(V)の吸着試験を行ったところ,pH条件によらずシュベルトマナイト中の硫酸含有量の増加に伴いAs(V)除去率が約10–30 %増加した。以上より,シュベルトマナイトの硫酸含有量はヒ素収着能に影響すると結論付け,平衡条件における収着特性の違いとそのメカニズムを考察した。