講演情報

[P066C [発表後半]]Cr(VI)担持鉄スラッジを利用したAs(III)の除去・安定化

○福本 一護1[修士課程]、Liu Peiyu1、沖部 奈緒子1 (1. 九州大学)

キーワード:

鉄スラッジ、ヒ素、クロム、酸化還元カップリング、安定化

鉱山廃水処理では大量の鉄スラッジが副生し、その減容化および有効利用が課題である。この鉄スラッジはCr(VI)の吸着除去材として有効であるが、本研究では、Cr(VI)吸着後の「Cr(VI)担持鉄スラッジ」のさらなる有効利用を目的として、As(III)含有水の処理に適用した。As(III)含有水がCr(VI)担持鉄スラッジに接触すると、固液界面においてAs(III)酸化とCr(VI)還元がカップリングし、理論モル比に従って進行した。XAFS解析の結果、生成したAs(V)は鉄スラッジ表面に強固に固定化される一方、還元されたCr(III)も固相中に保持され、両元素が鉄スラッジ表面に内圏錯体として安定に保持されることが示唆された。また、液相へのCrおよびFeの溶出は限定的であった。処理後スラッジの安定性を評価するTCLP試験では、AsおよびCrの浸出濃度はいずれもUS EPAの規制値を下回った。以上より、Cr(VI)担持鉄スラッジはAs(III)の除去・安定化を可能とする反応性吸着材として機能し、鉄スラッジの段階的有効利用に向けた新たな活用法となり得ることが示された。