講演情報
[1306]深海環境における配合の異なるセメント系材料と付着微生物との相互作用
○麻野 涼央1[修士課程]、惟村 晴太郎1、野島 佑悟1、鈴木 華1、三平 将貴1、高橋 恵輔2、笠谷 貴史3、山中 寿朗1、杉村 誠4、牧田 寛子1,3,5 (1. 東京海洋大学、2. 香川大学、3. 海洋研究開発機構、4. 新江ノ島水族館、5. 神奈川工科大学)
司会: 淵田茂司(東京海洋大学)
キーワード:
セメント系材料、微生物、深海、微生物群集解析、バイオフィルム
海洋・海底環境の有効利用が本格化する中、実海洋環境下におけるセメント系材料の長期性能評価は、海洋インフラを構築する上で重要である。微生物のバイオフィルム形成や鉱物析出が材料特性に影響することは知られているが、深海環境に関する知見は極めて乏しい。
本研究では、海洋インフラ材料の設計および選定に資する知見を得るために、水深3,500 mの深海環境において、配合およびセメント種の異なるセメントペースト試験体を長期浸漬し、付着微生物の群集構造および材料への影響を調査した。
その結果、配合の違いにより微生物群集構造が変化することが明らかとなり、酵母エキスを添加した試験体においては、長期浸漬後も特徴的な群集構造が維持されることが示された。さらに、材料表面で優占していたRhodobacteraceae科について、酵母エキスや増粘剤を添加した試験体ではその割合が増加し、一方で特定の配合セメントを用いた試験体では減少する傾向も認められた。Rhodobacteraceae科の中には硫化物の酸化に関わる代謝機構をもつ種が存在し、セメント系材料の劣化に関与する可能性が示唆されることから、今後材料への影響を詳細に確認する必要がある。
本研究では、海洋インフラ材料の設計および選定に資する知見を得るために、水深3,500 mの深海環境において、配合およびセメント種の異なるセメントペースト試験体を長期浸漬し、付着微生物の群集構造および材料への影響を調査した。
その結果、配合の違いにより微生物群集構造が変化することが明らかとなり、酵母エキスを添加した試験体においては、長期浸漬後も特徴的な群集構造が維持されることが示された。さらに、材料表面で優占していたRhodobacteraceae科について、酵母エキスや増粘剤を添加した試験体ではその割合が増加し、一方で特定の配合セメントを用いた試験体では減少する傾向も認められた。Rhodobacteraceae科の中には硫化物の酸化に関わる代謝機構をもつ種が存在し、セメント系材料の劣化に関与する可能性が示唆されることから、今後材料への影響を詳細に確認する必要がある。
