講演情報
[2103]複数の地殻情報と機械学習法を用いた海底熱水鉱床の分布則検出の試み
○小池 克明1、橋本 祐介2、德冨 拓樹1、de Sá Vitor Ribeiro1 (1. 京都大学、2. KDDI)
司会:
キーワード:
海底熱水噴出孔、地形特徴、ブーゲー重力異常、存在のみ予測法、黒鉱鉱床
海底熱水鉱床は銅や亜鉛などのベースメタルや貴金属を豊富に含むことが知られているが,深海における掘削調査や物理探査が困難であるため,その分布や鉱床形成の支配要因はまだ正確には把握されていない。そこで本研究では,プレート沈み込み帯に位置する日本列島の沖縄トラフ域,伊豆・小笠原海域,およびニュージーランド北部のHavreトラフ域を対象とし,6種類の地殻情報(震源分布,海底熱水噴出孔の位置,海底地形,ブーゲー重力異常,熱流量,磁気異常)を用いて鉱床の分布と形成の支配要因を特定するとともに,未発見鉱床のポテンシャルを評価することを目的とした。これにGIS,および畳み込みニューラルネットワークとエッジ検出の組み合わせ,既知の鉱床データの位置を用いた最大エントロピー法に基づく存在のみ予測法(POP)の2つの機械学習法を応用した。海底地形の特徴とブーゲー重力異常が熱水噴出孔の位置決定において最も強い因子となっているのが3つの海域に共通して認められた特徴の一つであり,これは熱水鉱床がマグマ貫入の上部にあるカルデラ内の隆起部に形成されやすいことによると解釈できる。鉱床ポテンシャル図では,すべての噴出孔地点は存在可能性大と評価され,その一部で実際に熱水鉱床が形成されている可能性もある。さらに,秋田県北鹿地域の黒鉱鉱床の分布も解析の対象とし,黒鉱鉱床分布の特徴から海底熱水鉱床分布則の精度を高められる手法について検討を進めている。
