講演情報

[2304]汎用黒色プラスチック製品のカーボンブラック含有率の調査

○大古 善久1、都丸 大晟1、曽根田 靖1 (1. 国立研究開発法人 産業技術総合研究所)
司会: 安田幸司(京都大学)

キーワード:

黒色廃プラスチック、カーボンブラック、熱分析

廃プラスチックをリサイクルするための素材選別方法の中で光学選別法は有効であるが、特に黒色のプラスチックの場合は反射する光量が大きく低下するため素材の判別は難しいとされている。主な黒色顔料にはカーボンブラック(CB)が使用されるが、ラマン分光や赤外分光に対する濃度依存性や市販製品のCB含有率を把握して対策を講じるための調査研究はこれまで行われていない。そこで本研究では、汎用黒色プラスチック製品中のカーボンブラック(CB)含有率の実態を明らかにすることを目的とし、複数の市販製品を対象に熱重量分析(TGA)による定量評価を行った。その結果、例えば野菜包装用のポリスチレン製食品トレーのCB含有率は約1%であった。CBは0.1%の含有率で基材を十分な黒色に着色できるため、食品との色彩差から鮮度や美味しさを印象づける意図が背景にあるものと考えられる。屋外用途では耐候性を高める機能材料としてCBが使用されるが、CBナノ粒子は1%以上の濃度になると凝集しやすく分散が難しいことが知られている。CB含有率の実情を整理することで、新しい光学選別技術の開発促進が期待される。