講演情報
[2408]様々な岩種における断層滑りの摩擦発熱に対する有効応力低下挙動の数値計算
○酒井 雄飛1[博士課程]、石塚 師也1、林 為人1 (1. 京都大学)
司会: 奈良禎太(京都大学)
キーワード:
断層滑り、摩擦発熱、自然地震、誘発地震、カタログ
断層が滑る際、断層面の摩擦発熱によって間隙水が高圧化し有効応力が低下することでせん断抵抗が低下し、大きな断層滑りが起きうることが知られている。同現象は複数の自然地震において発生が認められたほか、地層への流体圧入時の誘発地震においても発生しうるとされている。近年、CO2地中貯留やEGSなど地中への流体圧入を検討するケースは増加傾向にあり、断層滑りが起こった際の挙動を事前に想定する重要性が増している。特定の自然地震の発生場所の試料を利用した実験的・数値的研究は行われているが、様々な岩種を想定して横断的に有効応力の低下挙動を調べた例は乏しい。そこで本研究では、陸域で開発対象となる主な岩種(砂岩・泥岩・頁岩・炭酸塩岩・火成岩・変成岩)を対象として、各岩種が取りうる物性値の範囲内で1次元モデルを合計1,100ケース作成し、熱―流体連成数値計算によって断層滑り時の有効応力の低下挙動を横断的に調べた。有効応力の低下度は浸透率によって主に支配され、有効応力の低下速度は浸透率・空隙率双方に支配される傾向がみられた。本結果は、開発検討初期の段階で断層滑りのリスクを制約するカタログとして機能することが期待される。
