講演情報
[2506]植物・微生物複合生物系を用いた土壌からの有価金属回収のアプローチ
○簡 梅芳1、佐藤 かさね2、コナー スプロカシュ1、池ノ上 正樹1、韓 凝1、菅原 一輝3、井上 千弘1 (1. 東北大学、2. 本田技術研究所、3. 北九州市立大学)
司会: 土田恭平(産総研)
キーワード:
ニッケル、ファイトエクストラクション、ヨモギ、土壌微生物、生物学的回収
自然由来あるいは人為的な無機汚染物質による土壌・水環境汚染の問題に対して、これらの汚染物質を蓄積する植物を利用したファイトエクストラクションは、安価で広範囲の処理が可能な技術として注目されている。演者らはこれまで、ヒ素(As)の超蓄積植物であるモエジマシダと根圏微生物からなる複合生物系を活用した微生物補助型ファイトエクストラクションについて研究を進め、汚染土壌からのAs除去における有効性を示してきた。我々はこのアプローチを有価金属の生物学的回収へと展開することを目指し、最初のターゲットとしてニッケル(Ni)を設定した。Ni蓄積植物の探索を行った結果、ヘビノネゴザ(Athyrium yokoscense)は根部に高いNi蓄積性を示す一方、地上部への移行は限定的であることが明らかとなった。また、ヨモギ(Artemisia sp.)はNiに対する蓄積性が認められ、土壌中のNiのヨモギへの移行が確認された。このNiの吸収・蓄積機構における土壌微生物の関与についても検討を進めている。本講演では、Asを対象としたこれまでの研究成果を踏まえつつ、植物・微生物複合生物系によるNi回収に向けた現状の取り組みと知見を報告する。
