講演情報

[3201]低酸濃度塩化浸出液におけるAu・Sn分離に関する研究

○荒川 和也1[博士課程]、山中 義則2、中川原 聡3、柴山 敦4 (1. DOWAメタルマイン㈱製錬技術センター秋田/秋田大学派遣 (秋田大学客員准教授)、2. 秋田製錬㈱ (秋田大学客員教授)、3. 小坂製錬㈱、4. 秋田大学国際資源学研究科)
司会: 佐々木 秀顕(愛媛大学)

キーワード:

湿式金属製錬、分離、Au金、Sn錫、リサイクル製錬

日本国内の非鉄製錬各社では、貴金属回収工程が乾式法から湿式法へと移行している一方、リサイクル原料に含まれるレアメタル、特にSb や Sn の回収に関する工業的検討や学術報告は依然として限られている。湿式貴金属回収に関する既往研究では、ホフマン法をはじめとする多くの手法が提案されているが、その大半は 3 M 程度の塩酸を用いた浸出条件に基づいており、さらに低い酸濃度域での分離・回収に関する知見は乏しい。昨年度の報告では、貴金属含有残渣から浸出を行う際にAu とSb、Snをはじめとする不純物の浸出挙動に着目した。塩化物を添加することで 低酸濃度(0.5–1 M 塩酸相当)条件の浸出法でSbとAuの分離をしながら貴金属浸出の適用可能性を見出した。本発表では、この低酸塩化浸出液を対象とした貴金属回収プロセス、とりわけ Sn との分離挙動について検討した内容を報告する。基本的な挙動の確認としてpHを上げることによる 塩化浸出液中のAuおよび Sn の加水分解の挙動変化を評価するとともに、新たに置換反応に着目して分離挙動を把握し、低酸条件下におけるAu・Sn 分離の可能性と課題を明らかにする。