有機EL討論会 第40回例会 開催プログラム
日 時 2025年6月26日(木),27日(金)
会 場 東京国際交流館 プラザ平成 3階 国際交流会議場(東京 お台場)
総会
10:30 ~ 11:00
S1:特別講演
S1 11:00 ~ 11:40
11:40 ~ 13:00 昼食 ( 80分 )
表彰式
13:00 ~ 13:20
S2:受賞記念講演
S2-1 13:20~ 13:50
S2-2 13:50~ 14:20
S2-3 14:20~ 14:50
14:50 ~ 15:10 休憩 ( 20分 )
A1:企業展示広告
ジェー・エー・ウーラム・ジャパン株式会社
公益財団法人福岡県産業・科学技術振興財団
株式会社東京インスツルメンツ
株式会社アルバック
TOYOTech LLC
株式会社エイエルエステクノロジー
UBI Research
サイバネットシステム株式会社
大陽日酸株式会社
15:50 ~ 16:20 休憩 ( 30分 )
S3:材料
S3-1 16:20 ~ 16:40
要旨
In designing efficient and stable blue thermally activated delayed fluorescence (TADF) molecules aimed for high-performance organic light-emitting diodes (OLEDs), accelerating the reverse intersystem crossing rate constant (kRISC) is the primary factor in reducing triplets’ population during the OLED operation. However, despite significant efforts to improve kRISC, the device operational lifetimes of blue TADF-OLEDs remain insufficient for commercial viability. On the other hand, another critical issue originates from intermolecular interactions during electrical excitation, leading to unwarranted degradation events such as exciton-polaron annihilation. Thus, “shielding” substituents are incorporated to protect the emitter molecules from unwarranted intermolecular interactions. To address this issue, we designed six TADF emitters having progressively bulkier shielding substituents: Ph4CzBN, 2Ph4CzBN, 3Ph4CzBN, 4Ph4CzBN, CzPh4CzBN, and m2PhCz4CzBN. In this work, we selected Ph4CzBN as a reference compound to evaluate the shielding effect on optical and electrical properties. Notably, this approach proved effective, as the device lifetimes significantly improved from 3Ph4CzBN to 4Ph4CzBN, CzPh4CzBN, and m2PhCz4CzBN while maintaining nearly the same kRISC.S3-2 16:40 ~ 17:00
要旨
ホスト材料に蛍光色素をドープしたOLEDは高い発光効率を示す。しかしながら、蛍光色素の凝集による発光効率の低下、および発光スペクトルのブロード化が課題となっている。本研究では、赤色蛍光を示すDBPにかさ高いピケットフェンス(PF)基を導入した色素(PF-DBP)を合成した。PF-DBPをルブレン中にドープした発光層を用いてOLEDを作製したところ、PF基により発光スペクトルがシャープとなり、ピーク波長における発光強度が2.6倍に向上した。S3-3 17:00 ~ 17:20
要旨
多くのアモルファス性極性分子が真空蒸着による成膜過程で自発的に配向分極を形成する。本研究では配向分極の能動的な制御を志向して、屈曲型極性分子の頭・尾部位の分極率に着目して自発配向性極性分子の設計を行った。分極率の非対称性を制御することで、極性分子の平均的な配向方向を制御できることを明らかにし、蒸着薄膜表面に発生する表面電位の膜厚に対する成長率が300 mV/nm以上を示す極性分子の開発に成功した。S3-4 17:20~ 17:40
要旨
本研究では、アモルファス下地層を用いてrubrene薄膜の結晶化を促進し、結晶性と電気特性の関係を評価した。ホールオンリーデバイスを作製し、膜厚の異なるrubrene結晶薄膜を観察した結果、膜厚50 nmで最も大きな結晶ドメインが得られ、キャリア移動度が向上した。また、有機ELデバイスへ応用することで発光開始電圧の低電圧化および、電流密度を1,000倍へ向上できた。これは大電流駆動可能デバイスへの応用が期待できる。
17:40~ 18:00 移動 (20分 )
交流会
S4:特別セッション<量子ドット技術>
招待講演Ⅰ
S4-1 9:30 ~ 10:00
S4-2 10:00 ~ 10:30
10:30 ~ 10:45 休憩 ( 15分 )
招待講演Ⅱ
S4-3 10:45 ~ 11:15
S4-4 11:15 ~ 11:45
11:45 ~ 13:25 昼食 ( 100分 )
S5:解析
S5-1 13:25 ~ 13:45
要旨
無機半導体/金属の界面では、フェルミ準位の一致にともないバンドが曲がるショットキ―接続が適用される。一方で、有機半導体/金属では、界面電気二重層により真空準位がシフトするモデルが適用されてきた。この違いの要因を明らかにするため、有機半導体PTCDAと様々な仕事関数をもつ金属との界面電子準位を、ケルビンプローブ法により膜厚3500 nmまでの広範囲で調べた。従来の膜厚領域では見えなかったバンドの曲がりを観測し、ショットキーモデルが適用できることを示した。S5-2 13:45 ~ 14:05
要旨
OLED素子に対する新しい計測手法として、パルスレーザーを用いた電子和周波発生分光を開発し、積層OLEDに電圧印加した際に誘起される電界誘起効果によるスペクトル挙動変化から積層OLEDのオペランド計測を行い、デバイス内部の電荷挙動の解析を進め、電界挙動を詳細に解析することに成功した.S5-3 14:05 ~ 14:25
要旨
変位電流(DC)と電流密度-電圧-輝度(JVL)特性を組み合わせた評価法を用いて、タンデム型青色有機発光ダイオード(OLED)の電荷注入と再結合過程を解析した。急激な電流の立ち上り前に観測される電流の増加と極微弱な発光を、二つの発光層うちのどちらかの発光層での電荷再結合に帰属した。CGLの膜厚を変えたタンデム型OLEDでは、微弱な電流増加と発光は減少し、素子の駆動寿命が向上することが分かった。S6:学生口頭発表(デバイス評価/解析)
S6-1 14:25 ~ 14:40
要旨
有機EL素子 (OLED)に用いられる電子輸送材料の多くはその蒸着薄膜において自発配向分極(SOP)を示すことが報告されるとともに、電子輸送層(ETL) 内で形成されるSOPは、外部EL量子効率(EQE)やデバイス耐久性などのOLED特性に大きく影響することが近年明らかになりつつある。そこで本研究では、ETL中のSOPがOLED特性に与える影響を解明するため、比較的大きなSOPを示すTPBi分子をモデル化合物とし、SOP特性の異なるTPBi誘導体を共蒸着することで、ETL層のSOP制御について検討を進めた。その結果、ETL層のSOP制御により、EQEおよびデバイス耐久性が向上することを確認した。S6-2 14:40 ~ 14:55
要旨
低エネルギー逆光電子分光(LEIPS)は,有機半導体の電子親和力や空準位の状態密度を調べる有力な研究手法である.本研究では,アモルファス性有機半導体α-MADNとβ-MADNについて,LEIPSスペクトルをマルチスケールシミュレーションで再現した.シミュレーションでは,電子─振動相互作用,表面とバルクの分極エネルギーの違いや自発分極の効果を取り込み,実験のスペクトル形状との関係を考察した.これを基に,スペクトルの解析方法や電子親和力の決定方法について議論する.閉会
14:55 ~ 15:00 閉会の辞
ポスター討論
【講演形式について】本討論会における各講演発表は下記①~⑤のいずれかの講演形式で行います。
①特別講演(40分)
②特別セッション(30分)
③受賞記念講演(30分)
《一般講演》
④一般口頭発表(20分:質疑応答含む)とポスター討論(90分)
⑤学生口頭発表(15分:質疑応答含む)とポスター討論(90分)
【ポスター討論について】講演者と参加者の討論を促すため、一般講演における筆頭発表者が講演会終了後に参加者と討論する場(ポスター討論)を設けます。余裕のある時間とリラックスした雰囲気の中で行われる活発な討論に是非ご参加ください。
【企業展示】法人会員9社による展示ブースを設けます。
【交流会】1日目の例会終了後に交流会を開催します。
【講演奨励賞対象者について】一般口頭発表およびショート口頭発表における35歳以下の筆頭発表者が講演奨励賞の対象になります。
【学生講演奨励賞対象者について】学生口頭発表における筆頭発表者が学生講演奨励賞の対象になります。