講演情報

[22-O-K002-04]栄養士の繋がりが生んだ変化施設を越えた連携のかたち

*岩下 麻里1、木村 宏美2、田村 幸子3 (栃木県 1. 介護老人保健施設マーガレットヒルズ、2. 介護老人保健施設あそヘルホス、3. 介護老人保健施設グリーンホーム)
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【背景】多くの施設では管理栄養士が1名体制で業務を担っており、日常的な相談や情報交換が困難な状況にある。そのため、食形態などの対応方法に不安を抱えながら業務を進めざるを得ない場面も少なくない。こうした課題を解消するためには、同職種間での連携を強化し、情報を共有できる環境づくりが不可欠である。施設間での取り組みを共有し、相互理解を深めることで、継続的なネットワークの構築につながり、食形態一覧表の作成など実務における情報の統一にも寄与すると考える。
【目的】本事例の目的は、各施設における取り組みを共有することで相互理解を深め、同職種間の継続的な連携につながるネットワークを構築することにある。また、食形態一覧表の作成を通じて情報の統一を図り、業務の効率化と利用者への安定したサービス提供を目指した。
【方法】足利市・佐野市の介護老人保健施設11施設に勤務する栄養士を対象に、各施設宛てに案内文書を郵送し、活動への参加を呼びかけた。その後、メールによる返信をもって参加の意思確認を行い、ネットワーク構築の第一歩として情報共有の場を設ける準備を進めた。
【結果】本取り組みには、足利市・佐野市の介護老人保健施設のうち7施設から8名の管理栄養士が参加した。参加者による年3回のワーキング会議を通じて施設間の情報交換と課題共有を行い、グループLINEを活用した日常的な情報共有の仕組みも構築された。その成果として、食形態一覧表の作成により各施設間での情報の統一が進み、さらに退所時の食事情報提供書の内容見直しを行うことで、利用者への支援体制の質的向上にもつながった。使用しているとろみ剤やゲル化剤の商品名が分かることで、ある程度の硬さなども把握しやすくなった。退所時情報提供書についても、見やすく分かりやすい様式の検討を行った。
【考察】今回の取り組みにより地域ネットワークが立ち上がり、施設間での相談や情報共有、実践的な取り組みが活性化した。これにより、各施設における業務の質の向上や個々の課題解決に対してもプラスの効果が見られた。今後も継続的な交流を通じて地域全体の栄養管理体制の強化を図り、より安心・安全な食支援の提供につなげていくことが期待される。
【まとめ】本事例では、地域の介護老人保健施設に勤務する栄養士同士が連携し、情報共有の場を設けることで業務の不安や課題を軽減し、食支援の質向上につなげることができた。同職種ネットワークの構築により施設間での相談や協力が活性化し、食形態一覧表の作成や情報提供書の見直しなど具体的な成果も得られた。今後も同職種間連携をより強固なものとし、個々の力も高めながら地域の老健施設の栄養管理体制強化に取り組んでいく考えである。