講演情報
[77]筋萎縮性側索硬化症患者が在宅で本人らしく生きるために
*秦野 正範1、吉野 牧子1、馬木 良文2 (1. あおぞら内科訪問看護ステーション、2. 医療法人はれの日 あおいそら在宅診療所)
キーワード:
呼吸リハビリテーション、動的肺コンプライアンス、本人らしく生きる
【はじめに,目的】今回、肺内Bulla、気胸の既往がある気管切開下陽圧人工呼吸管理(Tracheostomy Positive Pressure Ventilation以下TPPV)実施中の筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic Lateral Sclerosis以下ALS)患者を評価、治療する機会を得た。Bullaと気胸のために排痰補助装置(Mechanical insufflation-exsufflation以下MI-E)の機械による咳介助機能とLIC Trainer(カーターテクノロジーズ㈱製)が禁忌のため使用不可のなかでも、MI-Eのもう一つの機能である体外式のOscillation機能と従来の徒手的胸郭圧迫手技(以下Squeezing)により動的肺コンプライアンス(Dynamic Compliance以下Cdyn)を維持する事が可能となったことで、Squeezingの重要性を再認識することができたのでここに報告する。
【方法】対象は60歳代で独居の女性ALS患者。日常生活動作は、全介助レベル。気管切開術と気管分離術を受け10年以上経過し、TPPVを24時間実施している。そこへ週1回の訪問看護枠での訪問リハビリテーションとしてCOMFORT COUGH®Ⅱ(IMI㈱製)のOscillation機能であるパーカッサーラップを装着した状態でのパーカッサーモード5分間とSqueezing、気管吸引を行った。Cdynは人工呼吸器に表示される実測値を一回換気量/(最高気道内圧―呼吸終末陽圧)の式で算出した。
【倫理的配慮,説明と同意】本研究はヘルシンキ宣言に沿った研究であり、所属施設倫理審査委員会の承認を得た。また該当者に研究に対する説明を行い、同意を得てから開始した。
【結果】直近4か月間のCdynの平均値±標準偏差は21.0±0.8 mL/cmH2O(小数点第2位以下切り捨て)となった。これは、Cdyn中等度低下に該当する。動的肺コンプライアンスを可能な限り維持することで外出する機会が増え、今年の5月に好きなアイドルグループのコンサートに行くことが可能となった。
【考察】一般的に陽圧呼吸を行う事で動的肺コンプライアンスが低下し、呼吸仕事量が増加すると言われている。今回、パーカッサーモードとSqueezingを週1回でも行うことでTPPV開始後10年経過した現在でもCdynを平均21.0 mL/cmH2Oに保つことができた。そのことにより、たとえALSで寝たきりの状態であっても本人が「また外出したい」と言う意欲が起こり、今回のコンサート参加にまで繋がったと考える。これこそが、我々在宅スタッフが目指す『自宅で本人らしく生きる』という事ではないだろうか。今回の症例研究において、Squeezingの手技の重要性を再認識することができた。今後もCdyn維持と改善に努めたい。
【方法】対象は60歳代で独居の女性ALS患者。日常生活動作は、全介助レベル。気管切開術と気管分離術を受け10年以上経過し、TPPVを24時間実施している。そこへ週1回の訪問看護枠での訪問リハビリテーションとしてCOMFORT COUGH®Ⅱ(IMI㈱製)のOscillation機能であるパーカッサーラップを装着した状態でのパーカッサーモード5分間とSqueezing、気管吸引を行った。Cdynは人工呼吸器に表示される実測値を一回換気量/(最高気道内圧―呼吸終末陽圧)の式で算出した。
【倫理的配慮,説明と同意】本研究はヘルシンキ宣言に沿った研究であり、所属施設倫理審査委員会の承認を得た。また該当者に研究に対する説明を行い、同意を得てから開始した。
【結果】直近4か月間のCdynの平均値±標準偏差は21.0±0.8 mL/cmH2O(小数点第2位以下切り捨て)となった。これは、Cdyn中等度低下に該当する。動的肺コンプライアンスを可能な限り維持することで外出する機会が増え、今年の5月に好きなアイドルグループのコンサートに行くことが可能となった。
【考察】一般的に陽圧呼吸を行う事で動的肺コンプライアンスが低下し、呼吸仕事量が増加すると言われている。今回、パーカッサーモードとSqueezingを週1回でも行うことでTPPV開始後10年経過した現在でもCdynを平均21.0 mL/cmH2Oに保つことができた。そのことにより、たとえALSで寝たきりの状態であっても本人が「また外出したい」と言う意欲が起こり、今回のコンサート参加にまで繋がったと考える。これこそが、我々在宅スタッフが目指す『自宅で本人らしく生きる』という事ではないだろうか。今回の症例研究において、Squeezingの手技の重要性を再認識することができた。今後もCdyn維持と改善に努めたい。
