講演情報
[32]製造業労働者の加齢と自己の身体認識・身体機能との関連
*板東 正記1、佐野 亘2、和田 捺岐3、真鍋 貴明3 (1. 徳島大学 人と地域共創センター、2. 徳島大学病院 リハビリテーション部、3. きたじま田岡病院 リハビリテーション科)
キーワード:
高年齢労働者、労働災害リスク、製造業労働者
【はじめに,目的】
労働人口の高齢化に伴い、高年齢労働者における労働災害リスクの増大が問題となっている。休業4日以上の死傷災害は増加傾向にあり、その多くは労働者の不安全な行動が関係していると報告されている。しかし、加齢による身体機能の低下が労働災害に与える影響は十分に検討されていない。本研究は製造業労働者における加齢と自己の身体認識・身体機能との関連を明らかにし、労働災害予防の一助とすることを目的とした。
【方法】
対象は製造業を営む3社に従事する正規雇用の男性労働者80名とした。中央労働災害防止協会の「転びの予防体力チェック」を用い、歩行能力・筋力、敏捷性、動的バランス、静的バランス(閉眼・開眼)の5指標について、身体特性に関する質問票(自己の身体認識)と身体機能計測(2stepテスト、座位ステッピングテスト、ファンクショナルリーチ、閉眼・開眼片足立ち)を実施した。平均年齢をカットオフに設定し、低年齢群・高年齢群へ分類した。統計学的検定は、群間比較には対応のないt検定、年齢と各項目の関連にはPearsonの相関分析を用い、有意水準は5%とした。
【倫理的配慮,説明と同意】
本研究は「ヘルシンキ宣言」に沿って実施された。対象者には本研究の目的や意義、個人情報等のプライバシーや人体に与える影響について十分な説明が実施され、同意書への署名をもって同意を得た。倫理的配慮については徳島大学研究支援・産官学連携センターの倫理審査にて承認を得た(R7 No.4)。
【結果】
平均年齢は46.2±12.1歳であり、低年齢群(35名,34.5±7.4歳)・高年齢群(45名,55.3±5.3歳)に分類した。群間比較では、静的バランス(閉眼)の身体特性に関する質問票・閉眼片足立ち・質問票合計点・身体機能計測合計点で有意差を認めた。年齢との相関では、座位ステッピングテスト(r=−0.30)、閉眼片足立ち(r=−0.40)、開眼片足立ち(r=−0.26)、身体機能計測合計点(r=−0.36)で弱い負の相関を認めた。
【考察】
製造業に従事する男性労働者において、高年齢群では自己の身体認識・身体機能計測ともに加齢による機能低下を認め、特に閉眼片足立ちへの影響が顕著であった。静的バランス機能の低下が労働災害リスクと関連する可能性が示唆され、高年齢労働者へのバランス機能評価および介入が予防策として有用と考えられる。本研究の一部は、科学研究費補助金(25K24162)の助成を受けて実施した。
労働人口の高齢化に伴い、高年齢労働者における労働災害リスクの増大が問題となっている。休業4日以上の死傷災害は増加傾向にあり、その多くは労働者の不安全な行動が関係していると報告されている。しかし、加齢による身体機能の低下が労働災害に与える影響は十分に検討されていない。本研究は製造業労働者における加齢と自己の身体認識・身体機能との関連を明らかにし、労働災害予防の一助とすることを目的とした。
【方法】
対象は製造業を営む3社に従事する正規雇用の男性労働者80名とした。中央労働災害防止協会の「転びの予防体力チェック」を用い、歩行能力・筋力、敏捷性、動的バランス、静的バランス(閉眼・開眼)の5指標について、身体特性に関する質問票(自己の身体認識)と身体機能計測(2stepテスト、座位ステッピングテスト、ファンクショナルリーチ、閉眼・開眼片足立ち)を実施した。平均年齢をカットオフに設定し、低年齢群・高年齢群へ分類した。統計学的検定は、群間比較には対応のないt検定、年齢と各項目の関連にはPearsonの相関分析を用い、有意水準は5%とした。
【倫理的配慮,説明と同意】
本研究は「ヘルシンキ宣言」に沿って実施された。対象者には本研究の目的や意義、個人情報等のプライバシーや人体に与える影響について十分な説明が実施され、同意書への署名をもって同意を得た。倫理的配慮については徳島大学研究支援・産官学連携センターの倫理審査にて承認を得た(R7 No.4)。
【結果】
平均年齢は46.2±12.1歳であり、低年齢群(35名,34.5±7.4歳)・高年齢群(45名,55.3±5.3歳)に分類した。群間比較では、静的バランス(閉眼)の身体特性に関する質問票・閉眼片足立ち・質問票合計点・身体機能計測合計点で有意差を認めた。年齢との相関では、座位ステッピングテスト(r=−0.30)、閉眼片足立ち(r=−0.40)、開眼片足立ち(r=−0.26)、身体機能計測合計点(r=−0.36)で弱い負の相関を認めた。
【考察】
製造業に従事する男性労働者において、高年齢群では自己の身体認識・身体機能計測ともに加齢による機能低下を認め、特に閉眼片足立ちへの影響が顕著であった。静的バランス機能の低下が労働災害リスクと関連する可能性が示唆され、高年齢労働者へのバランス機能評価および介入が予防策として有用と考えられる。本研究の一部は、科学研究費補助金(25K24162)の助成を受けて実施した。
