講演情報

[SS-14-01]オンライン国際協働学習を有意義な学びにつなげるために:テレタンデム・COIL実践から考える参加の支援と授業設計

*山本 貴恵1 (1. 東洋大学)

キーワード:

COIL、国際共修、外国語教育、主体的参加、トランスランゲージング


受講者に求められる 事前の知識・経験等
オンライン国際協働学習、COIL、テレタンデム、国際共修、異文化理解、外国語教育または学生の主体的な学びに関心のある方であれば、どなたでもご参加いただけます。

COILやテレタンデムの実施経験がない方も歓迎します。すでに国際教育交流に携わっている方はもちろん、今後、自校でオンラインを活用した国際交流や協働学習を取り入れたいと考えている教職員の皆様もぜひお越しください。


受講者が受講前に取り組む 事前課題等
なし


概要
AI技術の発展により、外国語でのやり取りや海外に関する情報へのアクセスは、以前よりも容易になりつつあります。一方で、異なる背景をもつ学生同士が、驚きや戸惑い、時には意見の違いを経験しながら相手と関わり、学び合う過程には、オンライン国際協働学習ならではの教育的意義があると考えます。 本セッションでは、テレタンデム研究と日米COIL実践をもとに、オンライン国際協働学習を有意義な学びの場として設計するための課題と工夫について考えます。特に、「オンライン国際協働学習ではどのような学習成果を期待できるのか」「何をもって学生の主体的参加と捉えるのか」という問いを軸に、参加者の皆様と共に検討します。

オンライン国際協働学習は、海外の学生とつながり、外国語を実際に使用しながら異文化理解を深める機会として注目されています。しかし実際の運営では、学生の言語能力差、授業上の位置づけの違い、発言の偏り、交流の表層化など、さまざまな課題が生じます。そのため、交流の機会を設けるだけでなく、学生がどのように参加し、どのように相手の学びを支えられるのかを授業設計の中で考えることが重要です。

前半では、テレタンデム実践をもとに、学生がオンライン上でどのように相手と関わり、相手の理解を支えながら学びを深めていったのかを紹介します。言語に加えて、表情、ジェスチャー、画面共有、チャット、画像などを組み合わせたマルチモーダル・コミュニケーションや、学生の参加を支える環境的要因にも注目します。

後半では、日本の大学と米国の大学が実施した約8週間のCOIL実践を取り上げます。「キャリア」を共通テーマとする本実践では、学生の言語使用への意識や協働への関わり方に変化が見られた一方で、言語能力や授業上の条件の違いによって、参加のしやすさや貢献の仕方に差が生じる場面も見られました。これらの研究・実践から得られた知見に加え、実践者としての振り返りも共有します。特に、発話量だけで学生の参加を捉えるのではなく、事前準備、理解確認、進行調整、振り返りなども協働への貢献として位置づけることの重要性を検討します。

本セッションを通して、COILやテレタンデムを、オンライン環境の特性を活かしながら学生が互いの学びを支え合う協働的な学習経験として発展させるための視点を共有します。国際教育交流や大学の国際化に携わる皆様と、実践に活用できる具体的な工夫を共に考える機会となれば幸いです。