講演情報

[SS-6-01]国際教育の「質的保証」を実装する——事前データとAIフィードバックに基づく教育介入デザインの実践

*西谷 元1 (1. 広島大学/創価大学)

キーワード:

国際教育の質的保証、BEVI (Beliefs、Events、and Values Inventory)、事前アセスメントに基づく教育介入設計、AIを活用した個別フィードバック、データ駆動型PDCA

受講者に求められる 事前の知識・経験等
BEVI(Beliefs, Events, and Values Inventory)に関する基本的な知識があることが望ましいですが、未経験の方も歓迎いたします。

当日のセッションをより深く理解いただくため、事前Zoomセッション(複数回実施予定/任意参加)への参加を推奨します。これまでの実施経験から、事前セッションにご参加することで、当日のディスカッションやデータ分析への理解が大きく深まります。



事前Zoomセッションへの申込みは、以下のフォームよりお願いいたします。日時が決まり次第、登録いただいた方へ個別にご案内いたします。



申込フォーム:https://forms.gle/sumJjqYQ8nnCWNj8A

受講者が受講前に取り組む 事前課題等
必須の事前課題はありません。ただし、当日のセッションをより楽しんでいただくため、希望者向けに以下の機会を用意してあります。



① 個人としてのBEVIトライアル受検(任意・無料)

ご自身でBEVIを受検することで、当日扱う個人レポートおよびグループレポートの尺度データとの比較ができ、理解が一段と深まります。受検方法は、事前Zoomセッションの後に案内をお送りします。



② 自校データとの比較準備(任意・無料)

 所属校(または関係するプログラム)の参加者を対象に、Time 1/Time 2のBEVIデータをトライアルベースで取得し、当日の分析に活用することも可能です。所属校に限らずデータ収集も可能ですのでご相談ください。実施人数・期間に制限はありません。なお、BEVIは受検者本人の同意取得プロセスがシステムに組み込まれています。



申込方法

上記いずれも、事前Zoomセッションと同じ申込フォームのコメント欄にご希望をご記入ください。お申込みいただいた順に、こちらから個別にご連絡します。自校データ収集の準備には一定の期間がかかりますので、ご希望の方はお早めにどうぞ。



申込フォーム:https://forms.gle/sumJjqYQ8nnCWNj8A

概要
趣旨 国際教育プログラムの質的保証は、終了後の満足度調査だけでは達成できない。参加者がどのような信念・価値観・異文化間コンピテンスの傾向を持ってプログラムに「入ってくるか」を事前に把握し、集団と個人の双方に応じた教育介入を設計する「事前設計型PDCA」が、プログラムとのミスマッチを減少させ、最終的には学生の成長にもつながるのではないだろうか。
 本セッションでは、BEVIの事前測定データ(T1)を素材に、特性の異なる3つ(予定)の学生集団の模擬データを比較分析するとともに、BEVIに実装されたAI(Being Bevi / BB Insight)による個人別フィードバックの実例を通じて、集団レベルの介入設計と個人レベルの支援をどう統合できるかを参加者自身が体験する。
対象 国際教育プログラムの企画・運営・評価に携わる実務者および研究者。BEVI未経験者も歓迎。
プログラム構成(80分)
【第1部】問題提起と理論的枠組み(25分)  
「誰が参加しても同じ設計」の限界を問題提起し、変容的学習理論(Mezirow, 1997)とBEVIのデータ駆動型アプローチ(Wandschneider et al., 2015/2016)を接続する。平均・分布・属性別集計による集団分析の読み方に加え、Being Beviが個人の17尺度スコアに基づき生成する個別フィードバックと、BB Insightレポート(個人の強み・特性の文章化)の実例を提示し、「集団の傾向」と「個人の物語」の二層で事前データを読む視点を導入する。
【第2部】3つの集団を読み比べる+個人フィードバックの活用(35分)
 チームごとに以下の模擬データセットを分析する。
A:一般1年生群——ばらつきの大きさから、募集また介入余地を探る
B:留学志望1年生群——ギャップを検出する
C:高度選抜群——より均質な高スコア集団に何を揺さぶるか 各データセットごとの匿名化されたスコア(Being BeviのAIフィードバックおよびBB Insightレポートを含む)を参照し、集団分析だけでは見落とされる個人特性を確認する。「この集団にはどのような事前介入が有効か」「この個人には集団向け介入に加えてどのような個別フィードバックが必要か」を具体的に提案する。
【第3部】クロスレビューと全体討議(20分) 各チームの分析・介入提案を共有し、「集団特性が異なると介入はどう変わるか」「集団レベルの設計とAIによる個人別フィードバックをどう組み合わせれば教育効果を最大化できるか」を全体で議論する。
到達目標
1. 事前データから集団の特性と課題を読み取るプロセスを理解2. 集団特性の違いに応じた介入設計の変化を3つのデータセット比較で体験3. AIによる個人別フィードバックが集団分析を補完する手段としてどう機能するかを理解4. 「事後評価型」から「事前設計型PDCA」への転換の意義と手順をイメージできている