講演情報

[A-13-06]視覚言語モデルによる車種・ナンバー認識の性能評価

◎丹羽 洸貴1、宮島 千代美1 (1. 大同大学)

キーワード:

車種認識、ナンバー認識、視覚言語モデル

交通監視や防犯分野において,車両を高精度に識別する技術の重要性が高まっている.車両識別ではナンバーの情報が広く利用されているが,同一ナンバーの誤認識や一部情報の欠落に対応するためには,車種情報を併用することが有効であると考えられる.近年は視覚言語モデル(Vision-Language Model:VLM)の性能向上により,画像認識やOCRを統合した高度な認識が可能となっているが,日本の車両画像を対象とした車種認識およびナンバー認識性能を体系的に評価した研究は少ない.本研究では,クラウド型VLM(2種類)およびローカル型VLM(5種類)を対象として,日本の車両に対する認識性能を評価した.入力画像から物体検出により車両領域およびナンバープレート領域を抽出し,メーカー,車種,車体色ならびにナンバーの地域名,分類番号,ひらがな,一連指定番号を認識対象とした.また,入力画像の解像度や入力画像領域の違いが認識性能に及ぼす影響についても調査した.実験には,学内駐車場で撮影した161台の車両前方画像を用いた.実験の結果,メーカー認識および車体色認識ではクラウド型VLMおよび一部のローカル型VLMが90%以上の高い認識率を示した一方,車種認識はクラウド型VLMでも80%台,ローカル型VLMでは最高43%に留まり,車種認識が依然として難しい課題であることが確認された.一方,ナンバー認識ではクラウド型VLMが99%以上,一部のローカル型VLMも98%以上の高い認識率を達成した.また,車種認識は解像度低下の影響を比較的受けにくいのに対し,ナンバー認識では低解像度による認識率低下が顕著であった.しかし,ナンバープレート領域のみを事前に抽出して入力することで,低解像度における認識率低下を抑制できることを確認した.今後は評価画像の拡充に加え,RAGやMADなどを用いた性能向上手法について検討する.