講演情報
[AI-2-03]持続可能な社会を支えるスマートインバータ
〇川島 伸明1 (1. 北海道大学)
キーワード:
スマートインバータ、オフグリッド、マイクログリッド、電力レジリエンス、グリッドフォーミングインバータ
人口減少や少子高齢化が進行する日本では,地方部を中心として電力需要の減少や送配電設備の利用率低下が予想される。一方,送配電設備は建設から投資回収まで数十年を要する社会インフラであり,将来の人口分布や需要変化には大きな不確実性が存在する。このような状況では,将来需要を前提とした大規模設備投資だけではなく,需要変化に応じて柔軟に設備構成を変更できる電力システムが求められる。本稿では,その実現を支える基盤技術としてスマートインバータに着目する。スマートインバータは,再生可能エネルギーや蓄電池を電力系統へ接続するだけでなく,有効電力・無効電力を高速に制御することで周波数や電圧の維持に貢献し,自立系統の形成も可能である。これにより,人口減少地域におけるオフグリッドやマイクログリッドの構築,設備投資の柔軟化,さらには災害時における地域単位での電力供給継続など,地域インフラの持続可能性および電力レジリエンスの向上が期待される。スマートインバータは,再生可能エネルギー導入を支える電力変換装置に留まらず,将来の人口・需要変動に対応する柔軟な電力システムを実現するための重要な社会基盤技術であることを述べる。
