講演情報
[B-16-06]消滅性エンタングルメント転送における有限最適量子バッファ設計に関する一検討
◎△山近 駿1、大崎 博之1 (1. 関西学院大学)
キーワード:
量子ネットワーク、エンタングルメント配給、量子ネ量子バッファ制御
遠隔の量子メモリ間に量子もつれ(エンタングルメント)を配給する量子ネットワークは、分散量子計算や量子鍵配送といった次世代の量子情報通信アプリケーションを実現するために不可欠な社会インフラである。近年、量子ハードウェアや誤り抑制技術の進展に伴い、研究の焦点は物理的な量子通信リンクの実験から、アプリケーションの要求を満たすための転送層プロトコル設計という上位レイヤの課題へと移行しつつある。しかしながら、既存の量子ネットワークプロトコル設計の多くは、生成成功率や忠実度、もつれの保持・破棄方策といった物理リンク上の資源効率の評価が主であり、アプリケーションによる連続的な消費を前提とした、実時間での安定したデータ供給やその動的制御については未だ十分に議論されていない。
古典ネットワークにおいては、受信側バッファの占有量や遅延に基づいて送信レートを調整する技術が確立されており、これを量子転送へ応用することが期待されている。しかし、パケットが永続する古典通信とは異なり、エンタングルメントは保存中にもデコヒーレンスによって忠実度が劣化し、やがて期限切れとなる消滅性資源であるため、既存の設計指針をそのまま適用することは困難である。本稿の目的は、連続的な消費要求を持つ単一リンクの量子転送システムを対象に、アプリケーションの停止と資源の廃棄という相反する損失を抑制するための、有限バッファ設計および生成レート制御の関係を明らかにすることである。
古典ネットワークにおいては、受信側バッファの占有量や遅延に基づいて送信レートを調整する技術が確立されており、これを量子転送へ応用することが期待されている。しかし、パケットが永続する古典通信とは異なり、エンタングルメントは保存中にもデコヒーレンスによって忠実度が劣化し、やがて期限切れとなる消滅性資源であるため、既存の設計指針をそのまま適用することは困難である。本稿の目的は、連続的な消費要求を持つ単一リンクの量子転送システムを対象に、アプリケーションの停止と資源の廃棄という相反する損失を抑制するための、有限バッファ設計および生成レート制御の関係を明らかにすることである。
