講演情報

[B-16-14]有限ホライズン吸収時間に基づくランダムウォーク探索遅延のリンク張り替え攻撃に関する一検討

〇平山 太陽1、ハンネー アウン1、大崎 博之1 (1. 関西学院大学 大学院理工学研究科 情報工学専攻)

キーワード:

ランダムウォーク、敵対的攻撃

ランダムウォークは構造が未知の環境における分散探索に広く利用されているが、攻撃者によるリンクの張り替えによって目的ノードへの初到達時間が著しく増加するという脆弱性がある。著者らはこれまでに、このリンク張り替え攻撃による探索遅延の脆弱性を明らかにしてきた。しかし、そこで提案された従来の攻撃手法は、次数や探索フロンティア境界といった経験的指標に依存しており、探索遅延という本来の攻撃目的と理論的に直結していないという課題があった。また、現実の攻撃者は一定の間隔でしか介入できないという時間的制約を受けると考えられるが、従来の攻撃モデルは無限ホライズン(無限時間)の目的関数を前提としており、この介入間隔を考慮していなかった。無限ホライズンを目的とするモデルは、エージェントを既訪問集合内に長期間にわたって捕捉するトポロジを選好するため、次回の介入までの有限な区間における短期的な滞留制御との間に不整合を生む。本研究の目的は、目的ノードが探索者と攻撃者の双方にとって未知であり、かつ介入間隔に制約がある条件下において、時間スケールを介入間隔に整合させた有限ホライズン定式化の妥当性をシミュレーションによって評価し、介入間隔に応じた遅延効果の変化を実験的に明らかにすることである。