講演情報
[B-17-13]WBAN混雑環境におけるさらされ端末問題解消のための長周期タイムスロットを導入した CSMA/CA 方式の人口密度特性
◎太田 晴大1、秋元 浩平1、戸花 照雄1 (1. 秋田県立大学)
キーワード:
CSMA/CA、WBAN、ミリ波、さらされ端末問題
WBAN(Wireless Body Area Network)は,人体上・人体内のIoT機器を接続する短距離無線ネットワークであり,アクセス制御方式として CSMA/CA が広く利用されている.しかし,多数の WBAN が共存する高密度環境では,さらされ端末問題により一部の端末が通信機会を過度に占有し,通信公平性が低下する.特に 60 GHz 帯では人体遮蔽によって干渉が抑制される一方で,高密度環境における公平性改善手法の検討は十分ではない. そこで本研究では,高密度・高トラヒック環境を対象として,長周期タイムスロット制御を導入した CSMA/CA 方式を提案する.さらされ端末問題では,通信条件の良い端末が継続的に送信機会を獲得し,他の端末が十分な通信機会を得られなくなる.提案方式では,CSMA/CA の動作時間を全端末が通信を行う期間 Tall と,一部端末を停波させる期間 Tsuspend に分割する.まず Tall において通常の CSMA/CA 通信を実施し,その結果から正規化待機時間が閾値 Tw 以下の端末を通信機会を多く占有している端末として判別する.判別された端末は Tsuspend の間送信を停止し,他端末へ通信機会を提供する.各端末はビーコンによる時間同期と閾値情報に基づいて自律的に停波を行い,この制御を周期的に繰り返すことで通信機会の偏在を抑制する. シミュレーションでは,人口密度を変化させた環境において従来方式と提案方式の正規化スループット特性を比較した.その結果,従来方式では端末間のスループット格差が大きく,通信機会が不均等であったのに対し,提案方式では通信機会を占有する端末を一時的に停波させることで低スループット端末の性能が改善された.特に CDF 0.1 における正規化スループットは従来方式と比較して 3.8 ~ 5.7 倍向上し,提案方式がさらされ端末問題を緩和するとともに,通信公平性の向上に有効であることを確認した.
