講演情報

[C-12-36]Agentic AI による RISC-V プロセッサの回路・レイアウト生成に関する研究

〇福田 勘太1、Wang Wenqian1、田中 遥斗1、Sureechainirun Ned1、Soliman Nabil1、Zhang Yuncheng1、酒井 啓之1、國弘 和明1、岡田 健一1 (1. 東京科学大学)

キーワード:

デジタル回路、AI、自動化

近年、特定のアプリケーションに特化したカスタムプロセッサの需要が急増しているが、RTL記述から物理レイアウトに至る設計プロセスは専門性が高く、開発における大きな課題となっている 。この課題に対し、LLMを用いた設計自動化の研究が進められているものの、プロセスの途中で人間の介入を要するなどの限界があった 。本研究では、自律的に動作する「Agentic AI」を導入し、設計・検証・物理レイアウトの一連の工程を人間の手を介さずに自動化する、一気通貫の回路・物理レイアウト生成ワークフローを提案する 。提案システムにおいて、AIエージェントは入力プロンプトに基づく回路構築と機能検証の反復ループから、論理合成、配置配線、そしてデザインルールチェックや回路図・レイアウト照合(物理検証)に至るデジタル回路設計フローを自律的に操作する 。さらに、物理レイアウトから抽出した寄生抵抗・容量成分を基にポストシミュレーションを実行し、タイミング違反や電力・性能・面積の不適合が検出された場合には論理合成フェーズへと自律的にフィードバックを行って再最適化のループを形成する 。本ワークフローの有効性を検証するため、既存のオープンソースRISC-Vコアである「Ibex」をベースラインとし、フリップフロップベースのメモリ(FF Memory)、SPIコントローラ、GPIOコントローラの自動生成およびシステム統合を行う実証実験を行った 。実験の結果、一連の反復的な最適化ループを経て、人間の設計者が一切介入することなく周辺回路を含めたシステム全体の自律的な自動レイアウト生成に成功した 。最終的に、自動生成されたプロセッサは605 µm × 605 µmのサイズであり 、提案したAgentic AIによる回路設計自動化手法の実用性を実証した。