講演情報

[C-15-13]曲面ボクセルモデルにおける表面積に基づくAPD平均化面積の決定手法

◎△小林 悠馬1、平田 晃正1 (1. 名古屋工業大学)

キーワード:

吸収電力密度、平均化面積、ボクセルモデル、表面積推定、メッシュ法

6 GHz超の局所電磁波ばく露評価指標である吸収電力密度(APD)は、規定の平均化面積(1 cm²または4 cm²)上で平均して評価される。しかし、曲面を有するボクセルモデル上で平均化領域を定める際の表面積推定手法については検討が限定的であり、評価の不確実性が残る。本稿では、曲面上の平均化領域を表面積基準で決定する手法を提案し、その推定精度を球体モデルを用いて検証した。 提案手法では、モデル表面上の中心点から接平面内の2軸方向に曲面に沿って移動し、各辺の中点を通る切断平面で囲まれる領域の表面積が目標値(4 cm²)となるよう平均化領域を決定する。表面積の推定には、ボクセルの空気接触面数に重み付けする「面数重み付け法」と、曲面を三角形メッシュで近似して面積を積算する「メッシュ法」の2手法を適用した。 真の表面積が解析的に算出可能な球体モデル(半径50・100・200 mm、分解能0.5・1.0・2.0 mm)を用いて両手法の精度を比較した結果、面数重み付け法では分解能を高めても約−3.7%の系統誤差が残存し、平均化面積誤差は最大+6.17%に達した。これは、重み付け係数が面の向きの平均に基づくため、平面状の面で面積を過小評価する偏りが生じるためと考えられる。一方、メッシュ法では全条件で表面積推定誤差が±1.3%以内に収まり、分解能0.5 mmでは±0.5%以内となった。メッシュ法は向き・曲率依存の偏りを除去できるため、残差は分解能向上とともに低減する成分のみとなる。 以上より、メッシュ法が曲面ボクセルモデルにおけるAPD平均化面積の決定に有効であることが示された。今後は解剖学的人体モデルへの適用および従来手法とのAPD計算値の比較が課題である。