講演情報

[N-1-39]ビット反転の耐性を有するCompressive Autoencoder

◎渡邉 光喜1、山富 龍1、二宮 洋1 (1. 湘南工科大学)

キーワード:

Compressive Autoencoder、ビット反転、Autoencoder、画像符号化、復号

近年,深層学習を用いた画像符号化手法としてCompressive Autoencoder(CAE)が注目されている.CAEは,Encoderにより入力画像を低次元の潜在表現へ変換し,量子化後の潜在表現からDecoderにより画像を復元することで画像符号化を実現する.しかし,実際の通信環境では通信路ノイズによりビット反転が発生する場合がある.CAEでは量子化後の潜在表現がビット列として送信されるため,ビット反転により潜在表現の情報が破損し,復元画像の品質が低下する課題がある.

本研究では,ビット反転に対する耐性を有するBit-Flip Robust Compressive Autoencoder(BFR-CAE)を提案する.提案手法では,量子化後の潜在表現に対して学習時に一定確率でビット反転を発生させ,通常時の復元画像に加えて,ビット反転後の潜在表現から生成される復元画像も学習に利用する.具体的には,入力画像と通常時の復元画像との平均二乗誤差,および入力画像とビット反転後の復元画像との平均二乗誤差の和を最小化するようにEncoderとDecoderを最適化する.これにより,Decoderはビット反転を含む潜在表現からも入力画像を復元できるよう学習される.

提案手法の有効性を検証するため,通常のCAEとBFR-CAEを同条件で学習した.学習データセットにはDIV2K,評価実験にはKodakを用いた.bppを2に設定し,評価時のビット反転確率を0%から10%まで変化させた.評価指標には,通常時の復元画像とビット反転後の復元画像との平均二乗誤差を用いた.その結果,BFR-CAEは通常のCAEと比較して,特にビット反転確率が高い条件で小さい誤差を示した.この結果から,提案手法は復元画像の変化を抑制し,通信路ノイズに対する復元安定性の向上に有効であることを確認した.