会長挨拶
第47回日本脊髄機能診断学会開催にあたって
この度、2025年11月22日(土)、国立京都国際会館において、第47回日本脊髄機能診断学会を開催させていただきます。例年2月に開催しておりますが、第34回国際臨床神経生理学会(ICCN)が京都で開催されるのに合わせて、3か月前倒しした11月開催となりました。
本学会は1978年に脊髄モニタリングワークショップとして発足し、1985年に脊髄電気診断研究会、2002年に脊髄機能診断研究会を経て、2022年から日本脊髄機能診断学会へと発展してまいりました。2000年に杏林大学整形外科学教室教授、里見和彦先生が第22回脊髄電気診断研究会を開催されて25年が経過し、さらに発展した日本脊髄機能診断学会を杏林大学医学部整形外科学教室が担当することになりました。
脊椎・脊髄外科手術は新しい術式の開発や低侵襲化など目覚ましい発展をとげ、患者さんに多大な恩恵をもたらしております。一方で、術後神経合併症は未だ根絶できない大きな問題です。本学会および日本脊椎脊髄病学会の英知により10年前と比較して著しい術後神経合併症率の低下を実現させていますが、疾患によっては20%を超える疾患もあります。神経合併症の回避だけでなく、脊髄病に対する有効な治療を実現するために、臨床医学だけではなく基礎医学の知見も大変重要です。そこで本学会のテーマを「基礎研究と臨床の融合」といたしました。
本邦の脊椎・脊髄診療を担うリーダーが一堂に会する大変貴重な機会です。また、11月下旬は、京都観光のベストシーズンです。多くの研究者の方々にご参加いただき、会場で熱い議論を交わし、美しい京都を堪能していただければ幸いです。京都で皆様とお会いできることを楽しみにしております。