Presentation Information
[T15-P-33]A preliminary study to construct a paleomagnetic-oxygen isotopic composite stratigraphy with ultra-high temporal resolution using boring cores drilled through the Quaternary base horizon of a Plio-Pleistocene marine succession in the southernmost part of the Boso Peninsula, Japan
*Ryoka YUHARA1, Makoto OKADA1, Daiki NAGATOMO1, Yusuke SUGANUMA2 (1. Ibaraki univ., 2. National institute of polar research)
【ハイライト講演】千葉県房総半島に分布する千倉層群の第四系基底部付近において,ボーリングコア(GM-1コア・GM-2コア)を掘削した.これらは連続性に優れており,その解析を行うことで,ガウス-松山地磁気逆転境界(G-M境界)付近における地磁気変動の詳細解明および,第四系基底部境界付近における国際的な年代層序確立に寄与することが期待される.(ハイライト講演とは...)
Keywords:
Plio-Pleistocene,paleomagnetic-oxygen isotopic composite stratigraphy,Gauss-Matuyama polarity reversal horizon,Boso Peninsula
第四系基底部の目安となっているガウス-松山地磁気逆転境界(G-M境界)の詳細な古地磁気記録を得るために2021年5月~6月にかけて千倉層群の第四系基底部付近において定方位ボーリングコア掘削を実施した.掘削は約50°の傾斜角を持つ層理面に対してほぼ垂直に行った.その結果,51mにわたるほぼ欠落の無い砂岩-シルト岩互層から成るコア(GM-1コア)を採取することができた.引き続き翌2022年5月〜8月にかけて,GM-1コアの上位層準を対象に,国立極地研究所所有の掘削装置を用いて鉛直方向への掘削を実施した.その結果,約8mの砂岩−シルト岩互層からなるコア(GM-2コア)を採取することができた.GM-2コアの掘削は定方位では実施されなかったが,約50°の傾斜を持つ層理面方位を用いてオリエンテーション補正を行うことができた.GM-1, 2コアについて,高知大学海洋コア国際研究所においてコアの切断や非破壊計測を行った後,層厚間隔約1mで有孔虫抽出用試料を採取し,古地磁気測定用として1辺2cmの立方体試料の連続サンプリングを実施中である.これまで得られた予察的な古地磁気測定によると,GM-1コアの深度10m付近の層準でG-M境界を示すVGP(見かけの磁極)の赤道付近の通過とRPIの極小が確認された.また同時に行った10Beの測定より,宇宙線強度の極大を示す10Be/9Beのピーク位置がRPI極小付近で確認された.底生有孔虫の酸素同位体測定により,GM-1コアはMIS102-G3をカバーすることと,G-M境界はMIS 103に位置することが確認された.今後,GM-2コアにおいても酸素同位体層序を構築し,両コアにおける連続的な古地磁気サンプリングと古地磁気測定を進めることで,G-M境界付近における地磁気変動の詳細を明らかにすると共に,第四系基底部境界付近における国際的な年代層序確立に寄与することが期待される.
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