日本地質学会第131年学術大会

関連行事(地質情報展・Jrセッション・市民講演会ほか)

地質情報展2024 市民講演会(9/8)   
Jr.セッション(9/8)地質系業界説明会(9/9)山形城と石材見学会(9/7)

(1)地質情報展2024やまがた

 
 

▶ 地質情報展オフィシャルサイト(産総研のサイト)

日程:2024年9月6日(金)~8日(日)
※学術大会の会期とは異なります

  • 9月6日(金)9:30~17:00※
  • 9月7日(土)9:30~17:00
  • 9月8日(日)9:30~16:00
    (ただし6,7日の入場は16:30まで.8日の入場は15:30まで)

※一部,一般向けには閉鎖しているコーナーがあります

[入場無料]

会場:山形テルサ・アプローズ(山形市双葉町1丁目2-3)
主催:産総研地質調査総合センター・産総研東北センター・日本地質学会ほか(予定)
後援:山形県立博物館ほか(予定)
内容:山形の地質や地震,火山,資源についてパネル展示や各種体験コーナーを通して解説する「地質情報展2024やまがた」を開催します.
 産総研が作成した地質図を床に大きく張り付けた床張り地質図や,地質や地震,火山に関わる実験・実演など各種体験コーナーを通じて,山形やその周辺の地質や防災について楽しみながら学べるイベントです.ぜひ,「地質情報展2024やまがた」にご来場ください.

お問い合せ先:

産総研 地質調査総合センター 地質情報展企画運営事務局
E-mail:M-johoten2024-ml[at]aist.go.jp 
※[at]を@マークにして送信してください

(2)市民講演会「樹氷と出羽三山を知る」

 
 

日時:2024年9月8日(日)13:00~15:00
会場:山形テルサ 1F大会議室
入場無料,事前申込不要.どなたでもご参加いただけます

「樹氷(アイスモンスター)」から見る地球環境の変化(山形大学名誉教授:柳澤文孝):

「樹氷(アイスモンスター)」というのは亜高山帯にあるアオモリトドマツの上で過冷却水滴と雪が合体して氷の塊となったものです.東北地方の山岳地帯が亜高山帯となったのは4500年位前ですが,「樹氷」ができるようなったのは樹種がアオモリトドマツとなった1000年位前からと推定されます.気象条件が限られることから「樹氷」は日本にしか存在しません.「樹氷」は1914年に山形師範学校の神山教諭らによる蔵王冬季初登頂で発見されました.1935年頃には北海道から長野県まで日本各地で見つかりました.しかし,温暖化に伴って,現在では八甲田・八幡平・森吉・蔵王・吾妻山のみとなってしまいました.気温の上昇が続くと今世紀末には「樹氷」はできなくなってしまいます.1990年代にはアジア大陸からの越境大気汚染の,2000年代にはPM2.5・シベリアの森林火災・沿海州の野焼・黄砂の影響を受けています.2010年代には蛾やキクイムシによる虫害が発生し,標高1600m以上のオオシラビソは立ち枯れた状態になっています.「樹氷」は地球環境の変化に敏感に反応します.蔵王の「樹氷」を後世に受け継いでいけるのか,今が正念場です.


出羽三山信仰の背景としての自然景観(山形大学名誉教授,現(公財)深田地質研究所:八木浩司):

雄大で荒々しい自然景観を呈する山岳には神霊が宿り,その怒りが地震・火山活動として現れているものと古の人々は捉えてきました.一方で豊穣の恵みをもたらす山岳に人々は憧憬・感謝の念をも抱き続けてきました.このような原初的山岳信仰は,古代末以降密教と結びつき修験道として発展し,出羽三山(月山・羽黒山・湯殿山)は,東北日本における修験道の拠点として関東一円にも信仰圏を広げてきました.しかし,羽黒修験成立の背景は,単に宗教史のみで語られるべきものではありません.それには,中新世以降この地域で続いた地殻変動,火山活動,巨大山体崩壊や地すべり,さらに最終氷期以降の気候環境下で成立した植生景観などの自然環境が大きく関わってきたことを紹介します.

(3)第22回日本地質学会ジュニアセッション

 日本地質学会地学教育委員会では,地学普及行事の一環として,地学教育の普及と振興を図ることを目的として,学校における地学研究を紹介する発表会をおこなっています.なお,会の名称は2021年より「日本地質学会ジュニアセッション」と変更しています.山形大会でも,小・中・高等学校の地学クラブの活動,および授業の中で児童・生徒が行った研究の発表を募集いたします.昨年より対面開催を再開し,会場は研究者も発表するポスター会場内に,特設コーナーを用意いたします.同時並行で研究者の発表も行われますので,児童・生徒同士のみならず,研究者との交流もできます.この会を通じて日頃の研究成果を披露していただき,地質学,地球科学への理解が深まって,未来を担う生徒たちの学習意欲への良い刺激と励みになることを願っております.なお,参加賞ともに,優秀な発表に対しては審査のうえ,日本地質学会ジュニアセッション優秀賞,奨励賞を授与いたします.またポスター毎に評価・コメント作成し後日お送りします.
 
1)コアタイム日時:2024年9月8日(日)午後2時間程度
2)山形大会ポスター会場
3)参加対象
  • 小,中,高校の地学クラブや理科クラブ,個人研究等の活動成果の発表
  • 小,中,高校の授業における研究成果の発表
  • 活動,研究内容は地学的なもの(地質や気象などの地球科学・環境科学,天文など)
4) 発表方法:
①ポスター発表(ポスターサイズ:縦210cm×横90cm).大会会場にて対面形式で1日間掲示してください.
②別途予備審査のためのポスターPDFファイルファイルサイズ最大20MB程度にしてください)
を会期10日前までにご提出ください(当日のポスターと事前のPDFは両方必須です).ポスターのほかに標本等を展示される場合には,パネルの前に机を用意します.参加申し込みの際に,その旨を記載して下さい.その場合はポスターの下側が隠れる事をご了承下さい.当日参加する発表者は決められた時間(および随時)ポスターの前に待機し説明をしていただきます.なお,遠隔地およ び学校行事等のために児童生徒が参加できない場合は,ポスターのみをお送りいただいても結構です.
5)審査の方法:審査員による厳正な審査を行い,後日各ポスター発表に対するコメントや評価,そして表彰結果をお送りします.多数の発表に対して十分な審査時間を確保するため,ポスターPDFで事前に予備審査を行ってから当日ポスター会場にて審査を行います.(注)当日の審査結果の発表および表彰はありません.
6)参加費:無料(参加者・引率者とも).開催中の研究者の発表を聴くことができます.ただし,引率者が地質学会会員の場合,引率者は別途大会参加登録(有料)を行ってください.
7)参加申込締切:7月16日(火)※申し込みと同時に講演要旨の内容もご提出ください.申込は専用申込フォームもしくは所定の書式を地学教育委員会までご提出ください.
▶︎ 申込書式  (PDF)    (word)
8)派遣依頼:参加者・引率者については,学校長宛に日本地質学会より派遣依頼状を出すことができます.
9)問い合わせ・申込先:  
日本地質学会地学教育委員会(担当理事:坂口)
〒101-0032 東京都千代田区岩本町2-8-15 井桁ビル6F
TEL:03-5823-1150
e-mail:main[at]geosociety.jp

過去大会の報告などはこちらからの結果

(4)学生のための地質系業界説明会~その業界の仕事を知るためのサポートサービス~


 日本地質学会地質技術者教育委員会では,毎年開催される学術大会の会場において,学生会員が将来就職する可能性のある地質・資源・建設分野に関わる地質系企業・団体との対面説明会を企画・開催し,学生会員が地質系業界を研究するサポートサービスを展開してきました.今年度も,昨年度と同様に「対面での説明会」と「オンラインによる説明会」の2つを行う予定です.
  • 対面説明会:2024年9月9日(月)を予定.学術大会期間中,会場の専用ブースを訪問し,対面で説明を受け,質問する企画です.
  • オンライン説明会:2024年9月13日(金)を予定.学会のHPを介して参加企業・団体にオンライン訪問し,説明を受け,質問する企画です.

(5)山形城と石材見学会

日時:2024年9月7日(土)13:00~15:30
対象:会員・一般市民
主な見学先:霞城公園,山形城本丸・二の丸,石垣石材
案内者:大友幸子(山形大学)・五十嵐貴久・齋藤 仁(山形市文化スポーツ部文化創造都市課文化財係)
当日13:00 山形城東大手門(山形駅から約1km)集合.なお南門から山形テルサ(地質情報展会場)までは約500mです.
参加無料,要事前申込.申込方法,詳細は大会HPに掲載予定です.