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[G-P-16]Estimation of geological structure using airborne electromagnetic survey around the Osaka Tunnel in Suzu City, Ishikawa Prefecture

*Kentaro KANAYAMA1, Hideaki MIZUSHIMA1, Manabu SAKASHITA1, Minoru OKUMURA1, Yoshitaro TANAKA2, Natsuo INOI2 (1. Dia Nippon Engineering Consultants Co., Ltd., 2. Noto Reconstruction Office, Hokuriku Regional Development Bureau, Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism)
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Keywords:

2024 Noto Peninsula Earthquake,Heavy rains in Oku-Noto in 2024,airborne electromagnetic survey,specific resistance,disaster recovery

 石川県珠洲市に位置する国道249号の逢坂トンネルから仁江地区にかけては,令和6年能登半島地震および令和6年奥能登豪雨で被災した国道の復旧工事や地すべり対策工事が計画されている.これらの復旧工事等を進めるためには,地質・地盤情報の取得が必要であるが,海食崖の急崖・急斜面かつ,地震・豪雨による地すべり・斜面崩壊が多発した地域であるため,一般的な地盤調査方法であるボーリング調査や地上物理探査(弾性波探査や高密度電気探査等)を安全に実施することが困難な箇所が多く存在した.このため,地上への立ち入りが不要で,被災した国道周辺における広域の地質・地盤情報を短時間で安全に取得できる空中電磁探査を実施した.
空中電磁探査とは,空中から人工的に発生させた交流磁場が地中を透過する際に生ずる電磁誘導現象を利用し,地盤の比抵抗を測定する物理探査手法である.本調査では,有人ヘリコプターを用いた周波数領域空中電磁探査システム(RESOLVE)を使用し,6周波数(測定周波数:133,595Hz,40,846Hz,8,488Hz,3,315Hz,1,820Hz,383Hz)の測定・解析を実施した.調査計画については,トンネル工事等に必要な地質・地盤情報を十分に取得できる約1.64km2の調査範囲を設定した.飛行測線は,地震により発生した地すべりの主測線方向(概ね北北西-南南東方向)を基準とし,測線間隔50mで合計47本を配置した.現地測定は,2026年2月19~20日に実施した.測定前から測定中にかけての降雨条件については,顕著な豪雨や渇水は発生していないことを確認しており,調査結果を評価するにあたり,降雨の影響を特別に考慮する必要はない条件と考えた.空中電磁探査の解析については,測定で取得したデータに対して,GPS処理で座標確定後にフィルタ等でノイズを除去し,キャリブレーションデータを用いた較正処理等を行った後に,周波数毎の比抵抗平面図を作成した.さらに,二次解析として周波数毎の比抵抗平面図における深度方向への誤差累積を低減する補正(差分解析)1)を実施した.差分解析による補正済みの比抵抗平面図と地形データ(DEMデータ)を統合解析して比抵抗三次元モデルを作成した.比抵抗断面図は比抵抗三次元モデルから図化を行った.地盤の比抵抗の解釈については,比抵抗の絶対値だけでなく、比抵抗の相対的な高低とその分布形状(比抵抗パターン)から地質や地下水状態の評価2)を行った.
空中電磁探査の結果について,調査範囲全体(海域を除く)の比抵抗値は,概ね30~200Ω・mであり岩盤としては低比抵抗(一般的な泥岩~砂岩相当)の傾向を示した.5万分の1地質図幅3)によると,調査範囲には新生代新第三紀中新世の地質が分布しており,比抵抗平面図と対比すると,粟蔵層(流紋岩火砕岩)の分布域は相対的に高比抵抗の領域と概ね一致する.東印内層(砂岩)と法住寺層(石灰質シルト岩)の分布域は相対的に低比抵抗の領域と概ね一致する.粟蔵層と東印内層の地質境界をなす西海断層(東北東-西南西走向)は,高比抵抗領域と低比抵抗領域の比抵抗構造境界として現れており,平面的な地質分布と比抵抗分布が整合する.現地調査を実施できた地点の弾性波探査やボーリング調査結果と比抵抗断面図とを対比すると,地表付近の崖錐堆積物・崩積土・段丘堆積物の未固結堆積物および,強風化岩(弾性波速度1.0km/s未満)は,相対的に低比抵抗領域として検出されており,風化による粘土鉱物を多く含むことが影響していると考えられる.地下浅部の岩盤(弾性波速度1.0~2.0km/s)は,相対的に高比抵抗領域として検出されており,応力解放による亀裂が多く含水が少ないことが影響していると考えられる.これらは,地震・豪雨により地すべり等が発生した海食崖の現地状況とも整合する.地下深部の岩盤(弾性波速度2.0~2.5km/s)は,鉛直方向の比抵抗等値線を境に,低比抵抗領域と高比抵抗領域が交互に分布しており,地山の性状(変質状況,亀裂分布等)の変化を捉えていると考えられる.とくに,鉛直方向の密な比抵抗等値線の低比抵抗側と,弾性波速度層の垂れ下がりの区間が一致しており,断層破砕帯(粘土・地下水)を捉えている可能性が考えられる.
今回の検討結果より,空中電磁探査による地盤の比抵抗が,地質図幅および,弾性波探査,ボーリング調査による情報と十分な整合性を有する(比抵抗で解釈できる)ことが検証できた.したがって,空中電磁探査が一般的な地盤調査が困難な場所における地質・地盤情報の取得方法として有効であるといえる.本調査結果は,被災した国道の復旧工事や,地すべり対策工事に活用される予定である.
引用文献 1)長谷川ほか,2009,土木学会年次学術講演会講演概要集 III-399,p737-798,2)(財)災害科学研究所トンネル調査研究会編,2001,地盤の可視化と探査技術比抵抗高密度探査法の実際,p.68-69,3)吉川ほか,2002,5万分の1地質図幅(珠洲岬,能登飯田及び宝立山)

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