Presentation Information
[G-P-19]Characteristics of the slope failure and Geo-Risks on National Route 249 in Nie Town, Suzu City, Ishikawa Prefecture
*Ryota URAKAWA1, Satoru SASAKI1, Yoshiaki YAMANAKA1, Natsuo INOI2, Yoshitarou TANAKA2 (1. SUNCOH CONSULTANTS CO. , Ltd, 2. Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism)
Keywords:
2024 Noto Peninsula Earthquake,2024 Heavy Rainfall Disaster in Noto Peninsula,National Route 249,Civil Engineering Geological Survey,Disaster Recovery
石川県能登半島では,2024年1月1日に能登半島北東端部付近の地殻内を震源として,マグニチュード7.6,最大震度7の大地震が発生した.この地震により,石川県内各地で人的・建物被害が多数発生し,大規模な斜面崩壊や道路盛土の崩壊によって一般国道249号,のと里山海道等の主要道は不通となった.これに加え,2024年9月21日から22日にかけて線状降水帯が発生し,輪島市で時間100mm以上となる観測史上最大の記録的豪雨により,多くの河川が氾濫した.さらに,令和6年能登半島地震の影響で緩んでいた斜面についても崩壊が多数発生し,多くの被害を及ぼした.
国土交通省北陸地方整備局能登復興事務所では,令和6年能登半島地震ならびに令和6年能登半島豪雨により被災した一般国道249号の災害復旧について,権限代行による災害復旧を順次進めている.今回は災害復旧にあたり実施している地質調査の結果を紹介し,一般国道249号沿いの斜面崩壊の性状と地質リスクについてまとめた.
調査対象は,能登半島北部の石川県珠洲市真浦町にある,一般国道249号の逢坂トンネルである.逢坂トンネル周辺は,令和6年能登半島地震により大規模な斜面崩壊が多数発生しており,トンネルの輪島市側坑口は地すべり崩土により埋没した.現在は海岸沿いに仮設道路が敷設されているが,災害復旧として新規でのトンネルが計画されており,トンネル設計・施工のための地盤情報取得を目的として地質調査(地表地質踏査,ボーリング調査,弾性波探査,空中物理探査,室内岩石試験など)を実施している.
調査地周辺は,標高200mに達する東北東-西南西方向に伸長する尾根が日本海に面しており,海側で急崖地形を呈する.尾根部には第三紀中期中新世の粟蔵層の流紋岩火砕岩が,その下位には法住寺層の石灰質シルト岩が分布する.尾根の南側には西海断層が東北東-西南西方向延びており,その南側には基底とする漸新世のかんらん石単斜輝石斜方輝石玄武岩(安山岩溶岩)が分布する.また,調査地には数十cm~2m程度の破砕帯を伴う断層が複数確認され,一部では断層からの湧水も認められる.
ボーリング調査では,粟蔵層の火山礫凝灰岩を確認しており、上部では珪質シルトが挟在する.火山礫凝灰岩は淡黄灰~淡緑灰色を呈し,粗粒で軽石片を多く含み,φ10~20mm程度の硬質な黒色岩片が散在する.部分的に不規則な亀裂が発達しており,ボーリングコアは短柱状~片状コアが主体として採取され,一部では角礫状を呈する。硬さはハンマーの軽打で容易に割れる程度で,岩級区分はCL~CM級主体で,一部でD級として評価される.珪質シルト岩は層厚数十cm~20mで灰褐色を呈し,岩片は中硬質程度と硬いものの,不規則な亀裂が非常に発達している.また,シルト岩にはスレーキングが認められ,乾湿の繰り返しにより数cm角程度の細かい岩片に砕けやすい特徴が認められる.なお,火山礫凝灰岩と珪質シルト岩のいずれについても,地表から15~25m程度以深では,標準貫入試験結果であるN値は概ね50以上を確認している.
弾性波探査は,新規トンネルの計画路線沿いに測線を配置し実施した.また,他業務で実施された空中電磁探査は,逢坂トンネルを含む広範囲において実施されており,凝灰岩類の風化部や多亀裂帯と新鮮部とを高比抵抗部として区分するとともに,深部の断層を直立した比抵抗境界として捉えている可能性を示唆している.
地質リスクとしては,珠洲市側坑口付近の崩壊地形の分布や,膨潤性地山の可能性,多亀裂・脆弱岩盤の分布や断層の分布等があげられ,地質調査結果をもとにトンネル設計・施工に与える影響を評価した.
国土交通省北陸地方整備局能登復興事務所では,令和6年能登半島地震ならびに令和6年能登半島豪雨により被災した一般国道249号の災害復旧について,権限代行による災害復旧を順次進めている.今回は災害復旧にあたり実施している地質調査の結果を紹介し,一般国道249号沿いの斜面崩壊の性状と地質リスクについてまとめた.
調査対象は,能登半島北部の石川県珠洲市真浦町にある,一般国道249号の逢坂トンネルである.逢坂トンネル周辺は,令和6年能登半島地震により大規模な斜面崩壊が多数発生しており,トンネルの輪島市側坑口は地すべり崩土により埋没した.現在は海岸沿いに仮設道路が敷設されているが,災害復旧として新規でのトンネルが計画されており,トンネル設計・施工のための地盤情報取得を目的として地質調査(地表地質踏査,ボーリング調査,弾性波探査,空中物理探査,室内岩石試験など)を実施している.
調査地周辺は,標高200mに達する東北東-西南西方向に伸長する尾根が日本海に面しており,海側で急崖地形を呈する.尾根部には第三紀中期中新世の粟蔵層の流紋岩火砕岩が,その下位には法住寺層の石灰質シルト岩が分布する.尾根の南側には西海断層が東北東-西南西方向延びており,その南側には基底とする漸新世のかんらん石単斜輝石斜方輝石玄武岩(安山岩溶岩)が分布する.また,調査地には数十cm~2m程度の破砕帯を伴う断層が複数確認され,一部では断層からの湧水も認められる.
ボーリング調査では,粟蔵層の火山礫凝灰岩を確認しており、上部では珪質シルトが挟在する.火山礫凝灰岩は淡黄灰~淡緑灰色を呈し,粗粒で軽石片を多く含み,φ10~20mm程度の硬質な黒色岩片が散在する.部分的に不規則な亀裂が発達しており,ボーリングコアは短柱状~片状コアが主体として採取され,一部では角礫状を呈する。硬さはハンマーの軽打で容易に割れる程度で,岩級区分はCL~CM級主体で,一部でD級として評価される.珪質シルト岩は層厚数十cm~20mで灰褐色を呈し,岩片は中硬質程度と硬いものの,不規則な亀裂が非常に発達している.また,シルト岩にはスレーキングが認められ,乾湿の繰り返しにより数cm角程度の細かい岩片に砕けやすい特徴が認められる.なお,火山礫凝灰岩と珪質シルト岩のいずれについても,地表から15~25m程度以深では,標準貫入試験結果であるN値は概ね50以上を確認している.
弾性波探査は,新規トンネルの計画路線沿いに測線を配置し実施した.また,他業務で実施された空中電磁探査は,逢坂トンネルを含む広範囲において実施されており,凝灰岩類の風化部や多亀裂帯と新鮮部とを高比抵抗部として区分するとともに,深部の断層を直立した比抵抗境界として捉えている可能性を示唆している.
地質リスクとしては,珠洲市側坑口付近の崩壊地形の分布や,膨潤性地山の可能性,多亀裂・脆弱岩盤の分布や断層の分布等があげられ,地質調査結果をもとにトンネル設計・施工に与える影響を評価した.
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