Presentation Information
[T12-P-2]Erosion estimated from the consolidation of the Middle Miocene to Pleistocene formations in Toyama Prefecture
*Yusuke NAKAYAMA1, Ken-ichi YASUE2, Toshiyuki KITAZAWA1 (1. Rissho Univ., 2. Toyama Univ.)
Keywords:
unconformity,consolidation,particle composition,Schmidt hammer,Toyama Prefecture
<はじめに>
地層は,水などで運ばれてきた粒子が,運搬エネルギーの減少する場所で堆積して形成する.上に新しい地層が積み重なり,下方へ圧密がかかることで,粒子間隙が減少し,膠結が生じて堆積岩へと変わる.地層が陸化し,侵食を受け,その上に再び地層が堆積すると,地層間の関係は不整合になる.この上下の層では堆積年代に違いがみられる.
整合一連では地層間に時間的間隙がなく,岩盤の硬さは上位へ連続的に軟化すると考えられるが,不整合上下の地層の硬さには違いがみられる.この違いが大きいほど,不整合形成時の時間間隙が長い,あるいは欠損した地層が厚かったことを示していると考えられる.不整合による侵食量が分かれば,不整合下位層堆積後から上位層堆積前までに,どの程度の地表の削剥があったか,ひいては隆起量を考察する手掛かりになる.侵食量の推定に関して,盛岡・佐々木(1975)では,一軸圧縮試験機などを用いて不整合面付近の岩盤の硬さの違いから不整合に伴う削剥量の計算を行った.しかし,大型機械で岩盤の硬さを測定しようとすると,サンプル数に限りがある.そこで本研究では,小型の測定機器を用いて現地で大量の硬さデータを得ることで,不整合上下の硬さの違いを求めた.
<調査地概略>
富山県中部富山平野を流れる,神通川支流赤江川から北方の地域を対象とする.露出する地層は,早川・竹村(1987)の層序区分に従うと,下位から中部中新統八尾層群東別所層,上部中新統音川層,鮮新統三田層,上部鮮新統~中部更新統呉羽山礫層で,それらを覆う沖積層が分布する.5層の間は全て不整合関係である.赤江川ルートに露出する東別所層,音川層,三田層の現地調査を行い,呉羽山礫層はコアを使用した.
<手法>
赤江川ルートでは調査地域内で単層の露出幅に応じて測定地点を決め,GS型シュミットハンマーで打撃し反発強度(固結度とみなす)を測定した.1地点につき露頭表面で幅1mの範囲を5分割(20cmずつ)し,1分割ごとに 2 回ずつ打ち,計10回の平均をその地点の平均固結度とした.また,測定地点から,試料採取を行った.
ルートマップから作成した柱状図より,調査地域最下部層準から各測定地点までの累積層厚を求め,その地点における平均固結度との関係を調べた.さらに,採取試料の粒度分析(-1φと4φの篩を用いた湿式篩分け)を行い,篩に残った礫と砂の重量から含礫率,含砂率,含泥率を算出し,粒径が異なる地層間での固結度の違いを検討した.
ボーリングコアでは,岩相を記載した.各コアの深度を100cmごとに区切り,下部の50cmを使用し,深度にして65,75,85cmの地点で,各3か所の硬さを軟岩ペネトロ計で測定した.ボーリングコアも各測定地点で試料を採取し,粒度と硬さの関係をまとめた.
<結果>
特に赤江川ルートについて述べる.累積層厚約356mの赤江川ルートでは,累積層厚91mで地層中に偽礫を含む侵食面を確認した.下部から侵食面まででシルト岩や粘土質の極細粒砂岩などが多くみられ,侵食面より上位層へ粒径の大きな中粒~粗粒砂岩,さらに上位で極細粒砂岩へ変化した.固結度については,侵食面を挟んだ下位と上位の地層間で,顕著な違いはみられなかった.また,粒度分析の結果は,累積層厚10m付近で含礫率が大きく増加したが,大半がほぼ一定であった.最下部から侵食面までは,含泥率が高く,侵食面よりも上位では含砂率が高い傾向を示した.したがって,侵食面を境に泥岩から砂岩主体へと変化したことが示された.粒度と硬さの関係は,含泥率が高くなると,固結度が大きくなる特徴がみられた.
<考察>
粒度(含泥率)と硬さに関係があることから,泥の影響を除去し,それ以外の硬さの要素,すなわち埋没深度の違いによる圧密差(固結度差)を求めることにした.固結度と含泥率がともに減少する区間で,含泥率と固結度の関係を直線近似した.この近似式で各測定地点の含泥率を考慮した固結度を推定し,実測値-推定値でずれの大きさを求めた.整合一連なら下位から上位へむかって埋没深度が浅くなるので,圧密の減少に伴い,硬さが負のずれへ徐々に変化していくはずである.急激に負方向にずれる場合には,侵食(それまでの埋没によって固結が進んだ地層の欠損)が反映されていると考えた.
累積層厚0~150m付近では正と負が混在するものの0付近で安定するが,250m付近で負のずれが大きくなった.このことから250m付近で一度侵食が起こり,すでに固結し始めていた地層が欠損し,新たに地層が堆積したと考えられる.
<引用文献>
早川秀樹,竹村厚司,1987.富山県八尾地域の新第三系.地質学雑誌, 93,717-732.
盛岡富夫,佐々木康二,1975.仙台付近の地すべりと不整合についての研究.応用地質 16,4号,27-35.
地層は,水などで運ばれてきた粒子が,運搬エネルギーの減少する場所で堆積して形成する.上に新しい地層が積み重なり,下方へ圧密がかかることで,粒子間隙が減少し,膠結が生じて堆積岩へと変わる.地層が陸化し,侵食を受け,その上に再び地層が堆積すると,地層間の関係は不整合になる.この上下の層では堆積年代に違いがみられる.
整合一連では地層間に時間的間隙がなく,岩盤の硬さは上位へ連続的に軟化すると考えられるが,不整合上下の地層の硬さには違いがみられる.この違いが大きいほど,不整合形成時の時間間隙が長い,あるいは欠損した地層が厚かったことを示していると考えられる.不整合による侵食量が分かれば,不整合下位層堆積後から上位層堆積前までに,どの程度の地表の削剥があったか,ひいては隆起量を考察する手掛かりになる.侵食量の推定に関して,盛岡・佐々木(1975)では,一軸圧縮試験機などを用いて不整合面付近の岩盤の硬さの違いから不整合に伴う削剥量の計算を行った.しかし,大型機械で岩盤の硬さを測定しようとすると,サンプル数に限りがある.そこで本研究では,小型の測定機器を用いて現地で大量の硬さデータを得ることで,不整合上下の硬さの違いを求めた.
<調査地概略>
富山県中部富山平野を流れる,神通川支流赤江川から北方の地域を対象とする.露出する地層は,早川・竹村(1987)の層序区分に従うと,下位から中部中新統八尾層群東別所層,上部中新統音川層,鮮新統三田層,上部鮮新統~中部更新統呉羽山礫層で,それらを覆う沖積層が分布する.5層の間は全て不整合関係である.赤江川ルートに露出する東別所層,音川層,三田層の現地調査を行い,呉羽山礫層はコアを使用した.
<手法>
赤江川ルートでは調査地域内で単層の露出幅に応じて測定地点を決め,GS型シュミットハンマーで打撃し反発強度(固結度とみなす)を測定した.1地点につき露頭表面で幅1mの範囲を5分割(20cmずつ)し,1分割ごとに 2 回ずつ打ち,計10回の平均をその地点の平均固結度とした.また,測定地点から,試料採取を行った.
ルートマップから作成した柱状図より,調査地域最下部層準から各測定地点までの累積層厚を求め,その地点における平均固結度との関係を調べた.さらに,採取試料の粒度分析(-1φと4φの篩を用いた湿式篩分け)を行い,篩に残った礫と砂の重量から含礫率,含砂率,含泥率を算出し,粒径が異なる地層間での固結度の違いを検討した.
ボーリングコアでは,岩相を記載した.各コアの深度を100cmごとに区切り,下部の50cmを使用し,深度にして65,75,85cmの地点で,各3か所の硬さを軟岩ペネトロ計で測定した.ボーリングコアも各測定地点で試料を採取し,粒度と硬さの関係をまとめた.
<結果>
特に赤江川ルートについて述べる.累積層厚約356mの赤江川ルートでは,累積層厚91mで地層中に偽礫を含む侵食面を確認した.下部から侵食面まででシルト岩や粘土質の極細粒砂岩などが多くみられ,侵食面より上位層へ粒径の大きな中粒~粗粒砂岩,さらに上位で極細粒砂岩へ変化した.固結度については,侵食面を挟んだ下位と上位の地層間で,顕著な違いはみられなかった.また,粒度分析の結果は,累積層厚10m付近で含礫率が大きく増加したが,大半がほぼ一定であった.最下部から侵食面までは,含泥率が高く,侵食面よりも上位では含砂率が高い傾向を示した.したがって,侵食面を境に泥岩から砂岩主体へと変化したことが示された.粒度と硬さの関係は,含泥率が高くなると,固結度が大きくなる特徴がみられた.
<考察>
粒度(含泥率)と硬さに関係があることから,泥の影響を除去し,それ以外の硬さの要素,すなわち埋没深度の違いによる圧密差(固結度差)を求めることにした.固結度と含泥率がともに減少する区間で,含泥率と固結度の関係を直線近似した.この近似式で各測定地点の含泥率を考慮した固結度を推定し,実測値-推定値でずれの大きさを求めた.整合一連なら下位から上位へむかって埋没深度が浅くなるので,圧密の減少に伴い,硬さが負のずれへ徐々に変化していくはずである.急激に負方向にずれる場合には,侵食(それまでの埋没によって固結が進んだ地層の欠損)が反映されていると考えた.
累積層厚0~150m付近では正と負が混在するものの0付近で安定するが,250m付近で負のずれが大きくなった.このことから250m付近で一度侵食が起こり,すでに固結し始めていた地層が欠損し,新たに地層が堆積したと考えられる.
<引用文献>
早川秀樹,竹村厚司,1987.富山県八尾地域の新第三系.地質学雑誌, 93,717-732.
盛岡富夫,佐々木康二,1975.仙台付近の地すべりと不整合についての研究.応用地質 16,4号,27-35.
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