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[T6-P-6]Structure and Slip Behavior of a Major Thrust Fault in a Shallow Accretionary Prism

*Kanau KURODA1, Shinichiro TAKA2, Kotoe IKEHARA-OHMORI, Arito SAKAGUCHI1 (1. Yamaguchi university Graduate school of science and technology for innovation, 2. Oyo corporation)
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Keywords:

Shimanto accretionary complex,Shallow portion,out-of-sequence thrust

研究背景
沈み込み帯の浅部や深部ではスロー地震など多様な断層運動が発生しており、固着域深部や海溝近傍で発生するスロー地震は、プレートモーションの重要な一部を担っているとされる(Obara and Kato, 2016)。また、津波発生に関与する可能性のある、浅部のout-of-sequence thrust(OST)の古地温100℃程度の領域は、現世での直接観察が難しく、断層構造や変形機構、すべり様式は未解明である。
南海トラフの陸上延長に相当する四万十帯では、過去の震源断層が露出している。古地温160〜270℃の領域では地震性高速すべりの痕跡が報告されている(例えば、Ikesawa et al., 2003)が、100℃程度の低温領域で巨大な累積変位を持つ主要断層の実態は不明である。
徳島県南部には、四万十帯最浅部(古地温約150℃以浅)の地質体と、OSTである深瀬断層の存在が推定されており、主要断層の浅部構造を調査できる可能性がある。本研究は、古地温・露頭・微細構造の解析に基づき深瀬断層の位置を特定し、その形成深度、累積変位量、断層構造、すべり様式を明らかにすることを目的とする。
地質概要・手法
調査地域は四万十帯北帯に位置し、北側には混在岩主体の谷山ユニット、南側にはタービダイト層からなる日和佐ユニットが分布する(村田,2025)。深瀬断層は両ユニットの境界断層として記載されており(公文,1976,1981)、始新世以降にOSTとして活動したと考えられている(Ohmori et al., 1997)。
古地温推定にはビトリナイト反射率を用いた。炭質物の主要構成物で、被熱温度と加熱時間に依存して反射率が増加する。本研究では炭質物濃集層および砂岩中の炭質物を採取し、ISO 7404-5(ISO, 1994)に従って反射率を測定した。得られた反射率はEasy Ro%法(Sweeney and Burnham, 1990)を用いて古地温を推定した。
結果・考察
ビトリナイト反射率は0.62~3.63%を示し、北側で高く、南側で低い傾向を示す。特に谷山ユニット内部で顕著な温度差が認められ、上盤側の古地温は約237~255℃、下盤側は約101~182℃と推定された。この温度境界はユニット境界とは一致せず、谷山ユニットの内部に発達している。これは深瀬断層が後期的に形成されたことを示している。また、下盤側では古地温の複雑な変動が認められ、複数の分岐断層に伴う構造を反映している可能性がある。
深瀬断層の断層露頭は谷山ユニットの泥質岩中に発達し、断層を境にビトリナイト反射率は上盤側3.15~3.50%、下盤側1.26~1.35%を示す。下盤側には複数の分岐断層に起因すると考えられるビトリナイト反射率変動が認められ、低いところでは0.62%となる。本研究の断層は、四万十帯で報告されているOSTの中でも特に形成深度が浅く、上盤と下盤との間の温度差も大きい。
古地温勾配を50℃/km(Sakaguchi, 1996)、当時の断層傾斜角を15~25°(Park, 2002)と仮定すると、累積変位量は最大で約11.9kmとなる。
断層帯の厚さは数cm程度である。断層帯周辺には顕著な破砕帯や岩相変化が認められず、黒色の薄いシームと幅約2 mmの石英脈が発達するのみである。鉱物脈の内部に局所的な脆性破壊構造が認められ、これは石英脈形成後の断層活動を示唆する。しかし、脆性破壊は石英脈内部に限定され、周囲に顕著な粒径減少や岩相変化は認められない。また、ガウジ、カタクレーサイト、シュードタキライトなどの破砕や摩擦溶融を示す組織も確認されなかった。深瀬断層の変位の大部分は未固結変形によって担われ、鉱物の融点に達するような高速すべりは経験していなかったかもしれない。
引用文献
Park. J.(2002)FRONTIER RESEARCH ON EARTH EVOLUTION, 1, 145-148.Sweeney, J. J., Burnham, A, K.(1990)The American Association of Petroleum Geologists Bulletin, 74, 1559-1570. Ikeswa, E., Sakaguchi, A., Kimura, G. (2003) Geology, 31, 637-640. 公文冨士夫(1976)総合研究「四万十地向斜に関する総合的研究」研究連絡誌, 3, 22-26.公文冨士夫(1981)徳島県南部の四万十累帯白亜系. 地質雑, 87, 277-295. 村田明広(2025)徳島大学環境防災研究センター. Obara, K and Kato, A. (2016) SCIENCE, 353 (6296), DOI: 10.1126/science.aaf1512. Ohmori, K., Taira, A., …. (1997) Geology, 25, 327-330. Sakaguchi, A.(1996)Geology, 24, 795- 798.

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