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[T7-P-38]Eruption site of the drifting pumice discovered in the southeren Izu arc in October 2023, inferred from the geochemical variation of rhyolites in the southern Izu intra-arf rift zone

*Satoru HARAGUCHI1, Tatsu Kuwatani2 (1. Hydrographic and Oceanographic Department, Japan Coast Guard, 2. JAMSTEC)
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Keywords:

Southern Izu intra-arc rift,rhyolite,chemica variation,pumice raft,drift prediction

 伊豆弧の火山フロント西側は島弧伸長方向の正断層構造が発達し、リフト帯をなしている。特に青ヶ島以南の南部伊豆弧は断層構造による背弧凹地が顕著で、火山活動による大小の火山体及び構造運動に関係すると考えられる直線的な配列の小海丘群も多く認められている。同海域ではしばしば群発地震が発生しているが、2023年10月には群発地震とともに津波が観測され、10月20日には軽石の漂流も発見(海上保安庁海洋情報部2023)されたことにより、リフト帯の火山活動が注目された。
津波の波源について、当初関連する地震が確認されなかったことにより、南部伊豆弧内とされたものの位置が不明とされたが、海上保安庁、海洋研究開発機構による津波を受けた海底地形調査の結果、孀婦岩の西方に位置する孀婦海山山頂にカルデラ地形が存在し、津波の前後で顕著な地形変化が生じたことが確認され(Fujiwara et al. 2024等)、津波の波源であることが有力視されている。
一方、南部伊豆弧では黒潮の反流に相当する北北東から南南西への流れが卓越しており(海洋状況表示システム「海しる」等)、漂流軽石の移動を計算した結果、漂流軽石の伸長方向に相当する北北東から南南西に向かって移動する結果が導き出された。この結果は、津波の波源の可能性がある孀婦海山からの軽石噴出の可能性は低く、軽石発見位置より北側の明神礁方面の海域での噴出の可能性が高いことを示す。
同海域では1995年、ハワイ大学の研究船Moana Wave号によって青ヶ島から鳥島にかけての火山フロントから雁行海山列に至る範囲で火山岩採取調査が行われ、背弧リフト帯でも多くのドレッジを実施、火山岩が採取された。これらの火山岩は玄武岩と流紋岩が卓越する「バイモーダル」な化学組成分布を示す(Hochstaedter et al. 2000等)。玄武岩は島弧横断方向の化学組成変化を示し、マグマ起源物質、沈み込むスラブの寄与が考察されている(Ishizuka et al. 2009等)。流紋岩もまた、島弧横断方向の化学組成変化を示すが、玄武岩とは異なる特徴も示し、四国海盆拡大以前の島弧活動により形成された中部地殻がリフト活動によって減圧部分溶融することにより流紋岩マグマを生成したと考えられた(Haraguchi et al. 2017)。
漂流軽石と伊豆弧南部リフト帯流紋岩の関係について、原口・石井(JpGU2024)にて議論を行い、微量元素組成から軽石の噴出源を狭い範囲に絞り込める可能性を指摘した。同発表当時、軽石の化学は蛍光X線分析(XRF)による速報(東京大学地震研究所2023等)の段階だったが、昨年Geochemical Journal誌に漂流軽石の詳細な化学を記載した論文が掲載され、ICP質量分析(ICP-MS)によるデータが公表された(Iwahashi et al. 2025)。同データとHaraguchi et al. (2017)による流紋岩化学組成分布を比較すると、火山フロントから40km付近での化学的特徴の類似性が高いものの、パターンから外れるパラメータも存在し、データの集中する明神礁から西南西に伸長する、延宝海山列に続く火山列に直接由来するものではないことも示される。これらの情報をもとに、漂流軽石の噴出源について改めて議論したい。
引用文献
Fujiwara, T., Imai, K. et al. (2024) Geophys. Res. Lett. 51, 10.1029/2024GL109766
原口悟・石井輝秋(2024) SCG54-P05
Haraguchi, S., Kimura, J.-I. et al. (2017) Contrib. Mineral. Petrol. 172, 10.1007/s00410-017-1345-1.
Hochstaedter, A. G., Gill, J. B. et al. (2000) J. Geophys. Res. Solid Earth 105, 495-512.
Ishizuka, O., Yuasa, M. et al. (2009) Chem. Geol. 266, 274-296.
Iwahashi, K., Ishizuka, O. et al (2025) Geochem. J. 59, 192-206.
海上保安庁海洋情報部(2023) https://www.kaiho.mlit.go.jp/info/kouhou/r5/k231020_ 1/k231020_1.pdf
海洋状況表示システム「海しる」https://www.msil.go.jp/
東京大学地震研究所プレスリリース(2023) https://www.eri.u-tokyo.ac.jp/eq/20272

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