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[J-P-13]Creating a Model to Reproduce Soft-Sediment Flame Structure

*Yokohama Science Frontier High School *1 (1. Yokohama Science Frontier High School)
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研究者氏名:長谷川天兵

111座の活火山が存在し、年間約2,000~4,000回の地震が発生し、台風などの自然災害の発生の多い日本で地学という学問は、それらの災害への理解を深め対策をする上で、非常に重要である。しかし、近年中学生や高校生を中心としていわゆる「地学離れ」が顕著になっている。令和七年度の文部科学省の調査によると高等学校における地学の履修率は0.0~0.6%とかなり低い水準となっている。このような現状の要因の一つとして、地学が扱う現象のスケールの大きさが挙げられる。地球規模の現象を取り扱う地学では、学習者が扱う現象の理解をすることが難しいと考えられる。そこで、「地学を見て学べる教材」を作製することにより、地学で扱う現象を視覚から理解しやすくし、地学への興味をもってもらい、地学離れを改善できると考えた。本研究では地学の教材として市販されている断層の再現装置のように、地質構造の再現装置を作製しようと考えた。その中でも、視覚的訴求力の高い火炎構造を対象として実験を行うことにした。
 火炎構造は、泥岩層の上に砂岩層が堆積した際に地震の振動などによって砂岩層が泥岩層に沈み込む荷重痕の一つである(図1)。その形状が上部にかけて細くなり炎のような形になることから火炎構造と名付けられた。火炎構造は日本で露頭として観察できる場所が少なく、神奈川県三浦市の城ヶ島や静岡県下田市の恵比須島、千葉県南房総市の千倉層群などの限られた場所でのみ観察できる。しかし、その見た目は特徴的で印象的であることから教材として適していると考えた。本研究では火炎構造の形成過程を小型モデルで再現し、中等教育で使用できる教材として作製することを最終目標とした。なお今回は、小型モデルにおける火炎構造の形成条件を特定することを目的とした。将来的には、本研究の成果を用いた教材を実際に作製し、中学校等で使用してもらい、地学教育に寄与することが期待できる。
火炎構造を再現するにあたって、どのような粒子で構成されているか理解するために、神奈川県三浦市の城ヶ島と静岡県下田市の恵比須島で火炎構造の観察を行った。城ヶ島および恵比寿島では火炎構造を構成する上部の層は火山砕屑物で粒径は主に砂に分類され、下部の層は火山灰で粒径は主に泥に分類された。また、火炎構造の中でも特に深く上部の層が下部の層に沈み込んでいる部分では、粒径が大きく、密度の高い有色鉱物の割合が比較的高かった。これらの観察結果から、火炎構造を再現するには、上下の層で、粒度の違いと粒子の密度の違いがあることが重要であるという仮説を立てた。この仮説を確かめるために予備実験として、下部の層にすり潰した赤玉土、上部の層に砂鉄で密度の差を設けたモデルと、上下の層が珪砂で、粒度の差のみを設けたモデルを作製した。そして、それぞれのモデルを毎分100往復で揺らして火炎構造が発生するか確認した。結果として、赤玉土と砂鉄を用いたものは火炎構造(荷重痕)が形成され、珪砂のモデルでは火炎構造や荷重痕はいずれも形成されなかった。以上の結果から火炎構造の形成には、上下層を構成する粒子の密度差が重要であることが示唆された。
そして、仮説より上下層を構成する粒子の粒度の違いについても影響を調べるために、粒子の粒径が均一であるシルトと研磨材を用いて再度実験を行った。今回、シルトはマリンシルトという主に粘土鉱物由来のものを用いた。研磨材は、市販されているエメリー研削材という酸化アルミニウム由来のものを用いた。研磨材を採用した意図としては、シルトに比べて十分に密度が高く、上下の密度の差を再現できること、研磨材は番数で粒度が決まっており、粒度の数値化が容易であるためである。本実験では、研磨材を#100と#320の粒度のものを用意し、上下の粒子の粒度の差によって、モデルでの火炎構造の再現にどのような影響を与えるのかを調査した。

キーワード:Soft-sediment deformation structures , flame structure , Seismites , 火炎構造 , 城ヶ島

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