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[J-P-15]Environmental Condition Evaluation of Plutonic to Metamorphic Rocks Using Mineral Zoning -Evidence from the South Island, New Zealand-

*Hyogo Prefectural Himejihigashi Senior High School *1 (1. Hyogo Prefectural Himejihigashi Senior High School)
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研究者氏名:辻本 ゆき乃、西川 大貴、山口 歩珠、松岡 沙和、板家 有良、藤本 知真、関尾 悠起、多田悠希、田路 倖太、和田 知優、小田翔太郎、橋場仁吾、瀬川大智、山野稜斗

筆者らは2024年1月にオーストラリアNSW州南東部Bingi Bingi Point複合深成岩帯で調査を行い、岩石分布図を作成した。その後、採取した岩石を偏光顕微鏡で観察し、閃緑岩とトーナル岩から、熱水残液循環によって微細な帯が波状に繰り返し発達する波状累帯構造を発見した。2024年度、京都大学理学部でEPMA分析を行い、その結果をもとに鉱物温度計・圧力計を用いて波状累帯構造が形成された際の温度圧力を推定したところ、その値はサブソリダス温度・圧力を示し、酸素分圧のダイヤグラムは酸化的環境を示し、波状累帯構造がサブソリダスの酸化的環境で熱水残液が循環し形成されたことを明らかにした。この成果をAGUや日本地質学会で発表したところ、様々な助言をいただき、複鎖の角閃石から波状累帯構造が見られるのであれば、単鎖の輝石でも見られるのではないか、西南日本(白亜紀後期)やオーストラリア(デボン紀後期)の深成岩でともに波状累帯構造が見られたが、それはほかの地域でもいえるのか、角閃石の波状累帯構造は変成岩では研究が進んでいるが、変成作用による波状累帯構造―深成岩の弱変成作用―深成岩の熱水残液による陽イオン置換で形成される波状累帯構造は、同じ過程や条件によって引き起こされる連続的な現象なのか、という3つの課題を挙げた。
そこで2026年はニュージーランドで露頭調査を行い、オーストラリアとニュージーランド採取した深成岩を比較して、波状累帯構造の指標としての有効性を示すことを目的とした。
私たちは15名で5日間にわたってNZ南島北部地域の露頭調査を行い、61個の岩石試料を採取し、岩石分布図を作成した。調査地域のMotuekaの西部ではMidianバソリスの一部分が広く分布しており、Nelson~Motueka付近には古生代デボン紀および白亜紀の閃緑岩や斑レイ岩のバソリスが広く分布している。
そして先行研究より、今回調査した地域は、まず結晶質石灰岩や藍閃石片岩、紅簾石片岩の形成、次に斑レイ岩と閃緑岩の貫入と変成作用による斑レイ岩のマイロナイト化および閃緑岩の変質と鉱染、最後に砂岩層と礫岩層の形成の順に形成されたと考えられる。
変斑レイ岩はプレートの沈み込み等で地下深くに運ばれて強い圧縮と高温を経験してマイロナイト化しており、有色鉱物が破砕されて集合し、それらが一方向に伸ばされて配列しているほか、熱水による鉱染による黄鉄鉱が大量に生じている。また、斜長石においても同様の傾向が見られるが有色鉱物に比べるとその程度は低い。輝石は変質し再結晶化して微細な角閃石の集合体になっている部分が多く、角閃石の中には周囲が融食されて円形になった輝石が残存している。変成作用によって再結晶化し化学平衡が短時間で起こり、波状累た構造を形成する時間はなかったため、残存する輝石や再結晶化した角閃石には見られなかった。
閃緑岩は弱い変成作用または変質の影響を受けており、角閃石や黒雲母の破片が集合して一方向に引き伸ばされており、黄鉄鉱が晶出している。また、半自形の角閃石のリム部には、c軸方向にマグマ分化末期に形成されたと考えられる波状累帯構造が残存しており、リム部には、波状累帯構造と成長の方向が同じc軸方向で、通常よりも幅が広く帯状に広がった累帯構造も見られる。
閃緑岩の自形~半自形の角閃石には、マグマ分化末期に形成される波状累帯構造とそれよりも幅の広い波状累帯構造が発達している。幅の広い波状累帯構造は光学的特徴から陽イオンが交互に置換していると推定され、どちらも晶出したあとに外部からの影響を受けて形成されたと考えられる。
また、変成岩の角閃石に見られるコアからリム部に向けて組成が変化する組成累帯構造は、マグマ分化末期に熱水残液の循環によって形成される波状累帯構造と、形成時の温度や圧力を記録している点については同じだが、その形成過程は異なっていると考えられる。
今後、閃緑岩の角閃石に残存している波状累帯構造と、それが再平衡して形成されたと考えられる幅の比較的広い累帯構造のEPMA分析を行い、マグマ分化末期の環境と、その後に経験した変成作用や鉱染の影響を明らかにする必要がある。また斑レイ岩のマイロナイト化による影響を明らかにするために、輝石の融解と角閃石の再結晶環境についても、EPMA分析によって推定し、これらによって、変成作用によって形成される組成累帯構造―深成岩の弱変成作用によって形成される可能性がある幅の広い累帯構造―深成岩のマグマ分化末期の熱水残液循環で形成される波状累帯構造、の形成過程と条件を、包括的に議論する。

キーワード:波状累帯構造、組成累帯構造、マグマ分化末期、熱水残液、マイロナイト化

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