Presentation Information
[J-P-16]Getting to Know the Hills: Elucidating the Origin of the Sedimentary Rocks at the Northern End of Chikushigaoka Hill and Their Relationship with Granite
*Geology club, Fukuoka prefectural Chikushigaoka high school *1 (1. Geology club, Fukuoka prefectural Chikushigaoka high school)
研究者氏名:花宮 樹
自身が通っている筑紫丘高校が位置する筑紫丘丘陵地の形成について関心を持ち、研究活動を行った。この丘陵地は福岡市に位置している。文献では丘陵地の大部分は花崗岩で構成され、北端部のみ堆積岩で構成されるとされている。私はボーリング調査のデータをもとにこの分布が正しいことを確認し、2点に注目して調査を進めた。1つ目は北端部に分布する堆積岩についてである。文献及びボーリング調査のデータにおいて、北端部に分布する岩石は堆積岩とされているのみで、堆積岩であると判断できる根拠はほとんど示されていない。そこで、私は北端部に広がる岩石の形成について捉えなおし、調査をする必要があると考えた。2つ目は、北端部に広がる岩石と丘陵地の大部分をなす花崗岩との関係についてである。丘陵地は周囲に浸食地形や断層がみられることから、地質状況は複雑だと考えられるが、文献では丘陵地の一部地点で確認された不整合関係に依拠し、丘陵地全体における両者の岩石の関係を不整合であると解釈している。これに対し、更なる検証が必要ではないかと考え、両者がどのような関係にあるのかを不整合以外の可能性についても考え、詳細に明らかにすることとした。
1つ目の注目点について調査するため、北端部の岩石の様子を北端部の地表面にて観察を行った。砂質で赤褐色であり、非常に風化が進んでいることを確認した。よって、現在北端部に広がる岩石は堆積岩が風化したものであるのか、または花崗岩が風化したものであるのかという2つの仮説を立て、調査を進めた。ボーリング調査のデータ分析によって、岩石を構成する砂の粒径に応じた岩石の分布の偏りを確認した。またこの岩石層の中に丸みを帯び、内部は風化していない花崗岩礫を発見した。これらは堆積作用を示唆している。よって、北端部に広がる岩石は堆積作用によって形成された岩石であると考え、これを裏付ける根拠を更に調査した。ここで注目した点は海岸線の変化である。筑紫丘丘陵地は現在、海岸線から離れているが、堆積作用が生じていた場合、堆積した当時は海岸線が近かったと予想されるため、海進・海退の痕跡が見られるのではないかと考えた。そして海進・海退の痕跡を筑紫丘丘陵地周辺の類似した地質状況を示す地点においてフィールドワークを行い露頭の発見を試みたが、確認することはできなかった。しかし、丸みを帯びた岩石が多く確認されたことに加え、それらの岩石を顕微鏡で観察した結果、砂質の粒子で構成されていることが分かった。これらの結果は堆積作用による形成を示唆している。以上の調査により、北端部に分布している岩石は堆積岩であり、それが風化したものであると考える。さらに、この堆積岩の砕屑物供給源に関心を持ち、追加調査を行った。この調査において着目したものは北端部堆積岩層の中で発見した花崗岩礫である。丸みを帯びていることから、その花崗岩礫も砕屑物とともに運搬されたものであると考えられる。よって、この花崗岩礫がどの地域に分布する花崗岩であるのかを調査することで砕屑物の供給源の特定につながると考えた。そして、福岡市内に分布する花崗岩を採取し、顕微鏡観察を中心に検討を行ったが類似するものは見られず、供給源の特定には至らなかった。調査の範囲が狭かったことが特定に至らなかった原因であると考えた。
2つ目の研究の注目点を調査するにあたって、以下の3つの仮説を中心に調査を行った。1つ目は貫入、2つ目は断層、3つ目が不整合である。花崗岩が堆積岩層に貫入した場合、周囲に存在していた堆積岩は熱による変成作用を受けることになる。よって、堆積岩の観察によって変成作用の影響が見られないか検証を行ったが、これらは見られなかった。次に断層の可能性を地層の傾きに着目して調査を行った。露頭はほとんど見られないため、ボーリング調査の結果を整理した後、適切な断面図を作成した。すると、層は一定の傾斜角で傾いていることが分かり、断層の影響を示す特徴は認められなかった。最後に不整合の可能性を調査した。花崗岩と堆積岩が同地点で接している地点が丘陵地のボーリング調査において確認できた。その地点は、花崗岩の上部に砂質シルト岩が接触しており、花崗岩層は風化が進んでいる一方、砂質シルト岩は風化が進んでいない状況である。よって、花崗岩と砂質シルト岩には形成時期に差があると解釈し、花崗岩と堆積岩の関係は不整合であると考える。しかし、これが確認できた地点は文献と異なる地点ではあるが、1カ所のみであり丘陵地全体について判断できるとは考えない。一方で、この結果は、文献で報告されている結果に一致し、この解釈を支持できるものと考える。
以上より、筑紫丘丘陵地では花崗岩の形成後、その上部に砕屑物が堆積して北端部の堆積岩層が形成され、その後の風化作用によって現在の地質状況が形成されたと考える。
キーワード:丘陵地形 堆積作用 花崗岩 地形の形成 都市部の地形
自身が通っている筑紫丘高校が位置する筑紫丘丘陵地の形成について関心を持ち、研究活動を行った。この丘陵地は福岡市に位置している。文献では丘陵地の大部分は花崗岩で構成され、北端部のみ堆積岩で構成されるとされている。私はボーリング調査のデータをもとにこの分布が正しいことを確認し、2点に注目して調査を進めた。1つ目は北端部に分布する堆積岩についてである。文献及びボーリング調査のデータにおいて、北端部に分布する岩石は堆積岩とされているのみで、堆積岩であると判断できる根拠はほとんど示されていない。そこで、私は北端部に広がる岩石の形成について捉えなおし、調査をする必要があると考えた。2つ目は、北端部に広がる岩石と丘陵地の大部分をなす花崗岩との関係についてである。丘陵地は周囲に浸食地形や断層がみられることから、地質状況は複雑だと考えられるが、文献では丘陵地の一部地点で確認された不整合関係に依拠し、丘陵地全体における両者の岩石の関係を不整合であると解釈している。これに対し、更なる検証が必要ではないかと考え、両者がどのような関係にあるのかを不整合以外の可能性についても考え、詳細に明らかにすることとした。
1つ目の注目点について調査するため、北端部の岩石の様子を北端部の地表面にて観察を行った。砂質で赤褐色であり、非常に風化が進んでいることを確認した。よって、現在北端部に広がる岩石は堆積岩が風化したものであるのか、または花崗岩が風化したものであるのかという2つの仮説を立て、調査を進めた。ボーリング調査のデータ分析によって、岩石を構成する砂の粒径に応じた岩石の分布の偏りを確認した。またこの岩石層の中に丸みを帯び、内部は風化していない花崗岩礫を発見した。これらは堆積作用を示唆している。よって、北端部に広がる岩石は堆積作用によって形成された岩石であると考え、これを裏付ける根拠を更に調査した。ここで注目した点は海岸線の変化である。筑紫丘丘陵地は現在、海岸線から離れているが、堆積作用が生じていた場合、堆積した当時は海岸線が近かったと予想されるため、海進・海退の痕跡が見られるのではないかと考えた。そして海進・海退の痕跡を筑紫丘丘陵地周辺の類似した地質状況を示す地点においてフィールドワークを行い露頭の発見を試みたが、確認することはできなかった。しかし、丸みを帯びた岩石が多く確認されたことに加え、それらの岩石を顕微鏡で観察した結果、砂質の粒子で構成されていることが分かった。これらの結果は堆積作用による形成を示唆している。以上の調査により、北端部に分布している岩石は堆積岩であり、それが風化したものであると考える。さらに、この堆積岩の砕屑物供給源に関心を持ち、追加調査を行った。この調査において着目したものは北端部堆積岩層の中で発見した花崗岩礫である。丸みを帯びていることから、その花崗岩礫も砕屑物とともに運搬されたものであると考えられる。よって、この花崗岩礫がどの地域に分布する花崗岩であるのかを調査することで砕屑物の供給源の特定につながると考えた。そして、福岡市内に分布する花崗岩を採取し、顕微鏡観察を中心に検討を行ったが類似するものは見られず、供給源の特定には至らなかった。調査の範囲が狭かったことが特定に至らなかった原因であると考えた。
2つ目の研究の注目点を調査するにあたって、以下の3つの仮説を中心に調査を行った。1つ目は貫入、2つ目は断層、3つ目が不整合である。花崗岩が堆積岩層に貫入した場合、周囲に存在していた堆積岩は熱による変成作用を受けることになる。よって、堆積岩の観察によって変成作用の影響が見られないか検証を行ったが、これらは見られなかった。次に断層の可能性を地層の傾きに着目して調査を行った。露頭はほとんど見られないため、ボーリング調査の結果を整理した後、適切な断面図を作成した。すると、層は一定の傾斜角で傾いていることが分かり、断層の影響を示す特徴は認められなかった。最後に不整合の可能性を調査した。花崗岩と堆積岩が同地点で接している地点が丘陵地のボーリング調査において確認できた。その地点は、花崗岩の上部に砂質シルト岩が接触しており、花崗岩層は風化が進んでいる一方、砂質シルト岩は風化が進んでいない状況である。よって、花崗岩と砂質シルト岩には形成時期に差があると解釈し、花崗岩と堆積岩の関係は不整合であると考える。しかし、これが確認できた地点は文献と異なる地点ではあるが、1カ所のみであり丘陵地全体について判断できるとは考えない。一方で、この結果は、文献で報告されている結果に一致し、この解釈を支持できるものと考える。
以上より、筑紫丘丘陵地では花崗岩の形成後、その上部に砕屑物が堆積して北端部の堆積岩層が形成され、その後の風化作用によって現在の地質状況が形成されたと考える。
キーワード:丘陵地形 堆積作用 花崗岩 地形の形成 都市部の地形
Comment
To browse or post comments, you must log in.Log in
