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[T3-O-10]Extraction of Characteristics of Serpentinization and Deserpentinization Reactions Through Topological Analysis of Fracture Patterns★2026年度学生優秀発表賞受賞★
*Kenjiro Okazaki1, Atsushi Okamoto1, Kazuki Yoshida2 (1. Graduate School of Environmental Studies, Tohoku University, 2. High Energy Accelerator Research Organization)
Keywords:
serpentine,Persistent homology
マントルかんらん岩の蛇紋岩化作用は一般的に体積膨張を引き起こし、蛇紋岩の脱水反応は体積減少を伴う。このような大きな体積変化が引き起こす反応破壊は、海洋蛇紋岩のメッシュ組織や脱水ベインのネットワークとして観察される。反応―流体流動―破壊の関係は離散要素法の数値シミュレーションが行われてきたが、き裂パターンを定量的に記述する方法が欠如しているため、亀裂パターンからプロセスを類推したり、天然とシミュレーションの対応が困難であるのが現状である。パーシステントホモロジーは、トポロジカルデータ解析の1つであり、特徴的な幾何学構造が生成・消滅するタイミング(birth, death)を記述する方法である。本研究では、超塩基性岩の加水膨張反応と脱水収縮反応について、まず、2次元離散要素法を用いたシミュレーションを行い、環状構造を扱う1次のパーシステントホモロジーを用いて亀裂パターン解析を行った。2つの反応に伴う亀裂パターンの時間発展をパーシステントダイアグラム(PD)で可視化するとともに、逆解析により特徴的な組織との対応づけを行なうことで、加水と脱水の亀裂パターンの違いと亀裂形成が反応進行・流体流動に与える影響を明らかにした。離散要素法はOkamoto and Shimizu (2015)に従い、1方向への流体流動を行う岩石モデルを使用した。数値シミュレーションの結果、反応による体積増加と減少によって、亀裂パターンが明確に異なることが明らかとなった。体積減少反応では、亀裂が系全体で均質かつ樹枝状に細かく分かれながら進展するのに対し、体積増加反応では、まず数本の大きな主要亀裂が内部に進展し、その後に流体の流入に伴う二次的な破壊が起こる。環状構造を対象とする1次のパーシステントダイアグラム(PD1, birth-death のプロット)において、脱水収縮反応ではbirthとdeathは原点付近の小さな値に集中する。一方、加水膨張反応ではV字型の分布に特徴付けられる。より詳しく観察すると、PD1は大きな格子が複数の小さな格子に分割される階層的な破壊によるメッシュ構造の形成過程を可視化している。親子構造(大きな格子とその内部の小さな分割格子)について、PD1の逆解析を用いて追跡すると、birth, deathが比較的大きくかつ、life-time ≈ 0 のプロット(対角線近くのプロット)が、新しく出現するメッシュ構造の潜在的な領域を示していることが分かった。従来のパーシステントホモロジーの定跡では、単一の材料に対して解析を行うこともあり、対角線近くのプロットはノイズであると考えられていたが、本研究のような細かな時間発展に対して解析を行う場合では、寿命が短い開いた亀裂を示す対角線近くのプロットは将来的なメッシュ構造を生み出す重要な情報を保持していることを示している。また、PD1の逆解析により、特徴的な亀裂構造の空間分布も脱水反応と加水反応では異なることがわかった。脱水反応では比較的大きな亀裂とその枝分かれた小さい微細構造のセット(PD1の原点付近の集合)が、岩石の反応した領域のどこでも均質に生成する。一方、加水反応では比較的大きな微細構造(大きなBirth-death)は未反応領域の反応境界の近傍でのみ確認でき、比較的小さな微細構造(原点付近)は反応の進んだ古い反応境界近傍でのみ確認できた。このことから、トポロジー的微細構造の生成過程とその分布の違いを本研究で解明できた。引用文献 Okamoto, A., and Shimizu, H. 2015.”Contrasting fracture patterns induced by volume-increasing and -decreasing reactions: Implications for the progress of metamorphic reactions.” Earth and Planetary Science Letters, 417, 9-18.
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