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[T9-O-9](Invited) Fault Activity Assessment at Nuclear Sites: Challenges and New Geological Approaches

*Ryo Tateishi1, Koji Shimada2, Akiyuki Iwamori3, Yasuhiro Ogita2, Yuka Kawauchi3, Nagisa Sawada1 (1. University of Toyama, 2. Japan Atomic Energy Agency , 3. Kansai Electric Power Co. Inc.)
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【ハイライト講演】原子力サイトにおける断層の活動性評価は,従来からの地形・地質調査によって膨大なデータが得られるものの,評価結果に係わる本質的な不確実性の解消には未だ至っていない.発表者らはこれまで多くの現場で培われてきた実務経験に基づき,断層破砕帯の物理・化学的性状を指標とした新たな評価手法を考案した.また,地質学に基づく断層活動性評価の今後の課題と将来の展望についても議論いただく.  ※ハイライト講演とは...

Keywords:

nuclear sites,fault activity assessment,fault zone


 原子力サイトにおいて,断層活動性の評価は施設の安全性を左右する重要な課題である.しかし,その目的は学術的な活断層研究とは必ずしも一致しない.学術的な活断層研究では,活断層の分布や活動履歴を明らかにし,地殻変動や地震発生過程を理解することが目的となる.一方,原子力サイトでは,重要施設直下に「将来活動する可能性のある断層等」が存在するか否かを判断することが求められる.ここでいう「将来活動する可能性のある断層等」には,震源断層となる活断層だけでなく,地震時に永久変位を生じる断層や,支持地盤まで変位・変形が及ぶ地すべり面も含まれる.この評価には,本質的な困難が伴う.評価対象となる原子力サイトの多くは既設であり,新期の地形・地質が保存されていない場合も少なくない.地質学で直接観察できるのは,過去の断層活動によって残された地質記録である.しかし,断層破砕帯は繰り返し活動や風化・変質の影響を受けるため,その活動履歴や活動時期を復元すること自体が容易ではない.さらに,その限られた地質記録を基に,将来活動する可能性を評価しなければならず,活動性評価には本質的な不確実性が伴う.未来を直接観測することはできない以上,過去に残された地質記録をできるだけ客観的に読み解き,将来活動性を推定する根拠を積み重ねることが地質学の役割である.このような課題に対し,原子力サイトでは設置時調査資料の再検討に加え,ボーリング調査や表土剥ぎ取り調査など,膨大な地形・地質調査が実施されてきた.これらの調査により断層の分布や連続性に関する情報は飛躍的に充実した一方で,活動性の判断については,変位センスと現在の応力場との比較や最新活動面を切る鉱物脈の解析など様々な評価が試みられてきたものの,客観的かつ普遍的な評価手法はいまだ確立されていない.演者は,原子力サイトの断層評価に携わる中で,膨大な調査によって得られる情報量と,活動性判断の確実性が必ずしも比例しない場面を数多く経験した.調査量を増やすことは判断材料を充実させる一方,本質的な不確実性そのものを解消するものではなく,新たな種類の地質学的証拠を加える必要性を強く認識するようになった.このような背景から,従来の地形・地質学的調査とは異なる視点から断層活動の痕跡を読み解こうとする研究が進められている.断層ガウジの化学組成を用いた多変量解析・風化度指標による分類などは,従来の地形・地質学的調査を置き換えるものではなく,過去の断層活動が残した物理・化学的情報を新たな地質学的証拠として活用し,断層活動履歴をより客観的に復元することで,将来活動性評価の根拠をより客観的なものとする試みである.本講演では,原子力サイトにおける断層評価の考え方と,実際の評価現場で直面する課題を紹介するとともに,その課題意識から展開されてきた断層破砕帯の物理・化学的性質に基づく新たな評価手法を概説し,地質学に基づく断層活動性評価の今後の方向性について議論する.

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