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[T6-O-7]Reduction of hydrocarbon and organic carbon associated with short-duration heating

*Yuzuru Yamamoto1, Takehiro Hirose2, Yuino Kobayashi1, Stephen Bowden3 (1. Kobe University, 2. JAMSTEC, 3. Aberdeen University)
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Keywords:

Frictional heat,RockEval

 断層の摩擦発熱は、断層のすべり速度と量を示す重要なパラメーターである。しかしながら、過去に活動した地震断層から発熱量を正確に抽出することは困難であり、短時間の温度上昇を正確に記録する温度指標の確立と検証が求められている。本研究は、泥質堆積物中に含まれる炭化水素ポテンシャルと有機炭素量が、短時間被熱によって減少する様子を室内実験および天然の火成岩貫入から確認した。特に、これまでの室内実験と天然試料の計測結果に齟齬があった有機炭素量の減少に間隙水が寄与している可能性を見いだしたので、報告する。
 天然地質体は、山梨県南部に分布する上部中新統の富士川層群において、短時間発熱イベントを経験したであろう小規模な閃緑岩脈(幅<1.5 m)周辺の泥質岩を対象とした。イベント時に期待される被熱時間は、数十万秒(数日)程度であり、温度異常値は<400℃である。5枚の泥質岩単層を設定し、岩脈の伸びに対して直交方向に距離を測定しつつ連続的にサンプリングを行い、粉末試料を神戸大学のRockEval-6にて測定した。その結果、岩脈からの距離に応じて、短時間被熱によるケロジェンからのS2(炭化水素ポテンシャル)およびS4CO2 (有機炭素量)の明瞭な減少が認められた。岩脈からその1.5 mの範囲で岩脈に向かって連続的な減少が認められた。
 室内実験は、同じ富士川層群で火成岩脈から十分離れた地点(岩脈境界から10.4 m)から採取した泥岩と秋田県に分布する女川層の泥質岩を粉末にした後に加熱し、その試料中に含まれるS2およびS4CO2 を分析した。実験は、銅管に窒素ガスとともに粉末試料を封入したものと銅の皿に粉末試料を置いたものをマッフル炉で加熱した。前者はpyrolysis(熱分解)、後者がOxidation(酸化)に相当する。加熱は、1)温度を300℃に固定して被熱時間を変化させた実験と、2)被熱時間を1,000秒に固定して温度を変化させた実験を実施した。結果、いずれの試料でもS2が明瞭に減少した(pyrolysisは350℃以上、Oxidationは250℃以上で減少し、500℃で約3%にまで減少した)。しかしながらS4CO2は、Oxidationでは300℃以上で明瞭に減少したものの、pyrolysisでは減少が認められなかった。300℃に固定して被熱時間を変化させた実験では、S2は明瞭に減少したが、S4CO2はpyrolysis で明瞭な減少が見られたが、Oxidationでは変化が見られなかった。結果をまとめると、短時間被熱を被った露頭では明瞭に認められたS4CO2 の減少が、室内実験のOxidationでは認められなかった。
 実験の結果から、S4CO2 の減少には酸素が必要とされると考えられるが、泥質岩の続成過程を考慮すると十分な酸素が粒子間にあったとは考えにくい。そこで、露頭から得られたS4CO2 の減少に間隙水が関わっていたという仮説を構築した。これを検証するために、海洋研究開発機構高知コア研究所において、超臨界水状態での加熱実験を実施した。銅管に粉末試料を封入する際、脱気した純水と窒素を封入し、試験機内で徐々に温度・封圧を与え、最高で400℃、25MPaにて15分間保持した。試験後の試料を分析した結果、S4CO2 の減少が認められた。以上のことから、露頭で観測されたS4CO2 の減少は、間隙水が加熱されたことによる超臨界水燃焼の状態が引き起こされた結果と考えられる。

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