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[T11-O-11]Application of the tephrostratigraphy of the Yabu Formation in the Shimosa Group, established in the central Kanto Plain, to surrounding areas

*Hiroomi NAKAZATO1, Keiya YONEOKA1, Tsutomu NAKAZAWA1 (1. GSJ, AIST)
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Keywords:

Middle Pleistocene,Shimosa Group,tephra,Kanto Plain

 関東平野の都市域の地質地盤モデルの高度化には,高精度な層序対比に基づく地質情報の整備が重要である.このため,これまでに基準ボーリングにおける堆積シーケンスの認定と指標テフラの検出・対比を中心に年代層序の確立が行われてきた.その成果として,中部更新統下総層群薮層については,露頭調査で明らかにされた指標テフラ層序を補完する新たなテフラが見いだされ,東京都区部における“東京礫層”の区分や関東平野中央部における薮層の分布の把握に寄与してきた.本発表では,これまで年代指標となるテフラの報告が十分でなかった千葉県北東部の薮層において,関東平野中央部の層序区分で活用されたSo-OTおよびUR1-No.8に対比可能なテフラが見いだされたことと,その意義について報告する.
千葉県北東部の下総層群では,香取市佐原付近で下総台地を構成する木下層基底の不整合の下位に,累層区分の指標となる北西傾斜の陸成泥層が認められる.それより下位には,順に砂鉄質中粒砂,斜交層理を示す中-粗粒砂,砂泥互層,生痕に富む細粒砂,犬吠層群最上部の豊里層(酒井,1990)の砂質シルト層が分布し,陸成泥層は認められない.このため,千葉県北東部の下総層群の層序区分には多くの異なる見解が出されてきた.これに対し,佐原周辺の陸成泥層からは上泉層の指標テフラKm2が確認され(中里・佐藤,1988),豊里層基底のTy1は地蔵堂層のJ4に対比され(中里・佐藤,1998;斉藤,2000),その下位の倉橋層上部からは地蔵堂層基底を示すJ1が確認された(中里ほか,2003).その結果,本地域ではMIS12の低海面期に相当する地蔵堂層基底層準は一連の海成層で,豊里層が地蔵堂層にほぼ相当し,豊里層に重なる生痕に富む細粒砂層から上位の地層が薮層と対比された(中里・佐藤,2001;2016).
今回,香取市東部(中里・佐藤,2016のLoc.164)における生痕に富む細粒砂層の最上部のパッチ状火山灰濃集部(試料番号136)について検討したところ,黒褐色の火山ガラスに富み,マフィック鉱物としてカミントン閃石の含有が認められた.火山ガラスの屈折率はn=1.503-1.506,カミントン閃石の屈折率はn2=1.656-1.665を示し,Table1の主成分化学組成の比較から,これらは塩原カルデラ起源のSo-OTの火山ガラス(n=1.503-1.504)とさいたま市GS-UR-1コアで記載されたUR1-No.8のカミントン閃石(n2=1.659-1.664)に対比され,両者が混在していると考えられる.これらのテフラはさいたま市のGS2012-OMYコアで近接して認められており(中里ほか,2025),これらの対比を支持する.
薮層の指標テフラが見いだされたことで,千葉県北東部では下総台地の基部に薮層が広く分布することがあらためて確認された.本地域の薮層の砂層は北西に傾斜し,平野中央部における帯水層へと連続しており,水文地質的にも重要な知見となる.

文献 中里・佐藤(1988)地質雑,94,793-796.中里・佐藤(1998)日本第四紀学会講演要旨集,28,62-63.中里・佐藤(2001)第四紀研究,40,251-257.中里・佐藤(2016)地質調査総合センター速報,71,55-78.中里ほか(2003)日本地質学会第110年学術大会講演要旨,110.中里ほか(2025)地質雑,131,165-172.斉藤(2000)第四紀研究,39,15-23.酒井(1990)宇都宮大教育研報,23,1-34.

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